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ミステリの祭典

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薔薇は死を夢見る
ダルジール警視

作家 レジナルド・ヒル
出版日1985年11月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 9点 ことは
(2020/03/14 15:37登録)
ヒルの既読では最も好きな作品。
「ひとりの男の過去に、いくつもの”疑惑の死”が……」という話。
この手の話、普通は後半にすすむにつれ、少しずつ事件の輪郭が見えてくるものだが、この話はどっちにすすむのか(作者の思惑すら)よめない。
後半に入ってもよめない。ラスト近くになってもよめない。
その綱渡りみたいな感覚に、独特のハラハラ感があって、とても好き。
傑作というよりは、個性的な味わい(珍味?)というのがあう。
ヒルの代表作(典型的な作)ではないし、ひろく好かれる作でもないと思うけど、わたしは大好き。

No.2 5点 nukkam
(2016/06/12 05:40登録)
(ネタバレなしです) 1983年発表のダルジールシリーズ第7作は一応は本格派推理小説のようですが、頭の回転が鈍い私は本書のプロットはどこに解くべき謎があるのかよくわかりませんでした。過去に何人もの人間が謎の死を遂げていてその影には常にある人物が存在するという設定は、レックス・スタウトの「腰抜け連盟」(1935年)という先例もあります。しかし殺人と実証されていないためパスコーたちが何を追い求めているのか曖昧なまま物語が進むので読みにくいことこの上ありません(第三部第ニ章でやっと状況整理されますが)。ダルジールが第四部第五章でコメントしているように、「ないことずくめ」の変なミステリーです。何だか最後になってようやく謎が提示されてそこで終わってしまったような不思議な読後感が残りました。

No.1 4点 江守森江
(2010/10/22 18:21登録)
原作が未翻訳な「優しさゆえの殺人」(←ドラマ版翻訳タイトル)を挟み、先にドラマ版第一期最終話「死にぎわの台詞」を観たのでおさらいが遅くなった。
ミステリーらしい謎から出発するが今まで観て読んだシリーズ作品で一番パッとしない結末だった。
ダルジール達の掛け合いも今回はもう一つでドラマ版のおさらいでは一番ツマラナい作品だった。
※タイトルの薔薇にちなんだ余談
日テレで放送開始したドラマ「黄金の豚」で主人公が宣う「ベルサイユ宮殿の薔薇はウンコの臭い消しだった」との蘊蓄(ウンチく)に爆笑してしまった。

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