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ミステリの祭典

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宇宙大密室
別題『フォークロスコープ日本』

作家 都筑道夫
出版日1974年01月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 7点 虫暮部
(2024/09/05 12:00登録)
 作者唯一のSFオンリー短編集、と紹介するには幅が広くて、SFとは? と尋ね返したくもなるが、それはともかく。
 都筑道夫のミステリの欠点は、奇妙な状況(密室に死体、等)が作られた “理由” を重視する割に、その説明が不自然で回りくどいことだと思う。SFならば奇妙な状況自体が前提(タイムマシンがあった、等)なので、説明に汲々とする必要が無い。
 だからかどうか、変なところに力が入らず自然に読める作品が揃っている。「頭の戦争」結末の落差に天を仰いだ私。

 コンセプトは割とありがちだが、【民話へのおかしな旅】のパートは “なめくじ長屋捕り物さわぎ” の派生物(とはちょっと違うかな?)、神も天狗も容疑者に含める世界観で、あちらはしかしやっぱり人間、こちらは本当に神が犯人もアリ、と言う対比になっているように思った。

No.2 7点 卑弥呼
(2011/08/18 22:21登録)
SFかと思いきやミステリと思いきやバカミスでした。
ショートショートでは物足りない、意外な結末好きが、通勤時間のお供にというのであれば、長持ちするベージ数です。
好き嫌いがありそうなので採点はきびしめ。

No.1 4点 kanamori
(2010/08/12 18:16登録)
初期のSFミステリ系短編集。
表題作の「宇宙大密室」だけは、囚人用惑星を舞台にしたハウダニット&フーダニット・パズラーの佳作。
しかしながら、残りはSF寄りのコント小説とかお伽話を題材にしたSFパロディが大半で、ちょっと期待外れの内容でした。

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