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ミステリの祭典

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密室殺人講座

作家 水野泰治
出版日1990年08月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 5点 T・ランタ
(2011/04/03 05:06登録)
ごく普通の密室物と思いこの作品を読み、終盤で不満に感じた事。
1.トリックが強引なため理解することを放棄。
2.数カ所脈絡の無い言動や記述がある。
3.終盤の登場人物の言動が大げさすぎる。如何に切羽詰っているとは言ってもオカルトを馬鹿にしていた人物が死後の世界の話を真剣に聞き入るとか・・・

などと思って読むと、最後に作中の事件は作中劇だった事が分かります。
不満点の2は劇のアドリブ、3は芝居だからこその大げさな演出であることが分かり少し感心しました。
それでも劇中のトリックが無理やりな印象は拭えないのでこの点数で。

No.1 4点 江守森江
(2010/05/22 10:42登録)
地下室の人工的な‘孤島’でミステリー講座を行うC・C物の王道設定で次々に密室殺人が起きる。
お約束な緩いサスペンスと密室殺人のそれなりな解決で「なんて平凡な作品だろう」と舐めてかかると最後の一撃にやられるかもしれない。
※要注意
以下、他作家の作品に触れながらネタバレします。
作品の肝が、なんと!C・C設定な劇場(作中)劇だった、とのオチに新たな事件を絡めた結末なのだが、同系統なオチの東野圭吾「仮面山荘〜」とほぼ同時期の発表では分が悪い(それでも、書きかけ作品を一時的にボツにした折原一より人気がない分、素知らぬ顔で出版出来て良かったのかもしれない)
夢オチに並ぶ、しょーもないオチの代表格に成り下がった芝居オチを(見せ方に工夫があっても)なんでこんなに使いたがるのか理解出来ない。

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