home

ミステリの祭典

login
本格ミステリ・ベスト100
探偵小説研究会編

作家 事典・ガイド
出版日1997年09月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 6点 メルカトル
(2013/06/27 22:33登録)
1975年から1994年までの20年間の国内・本格ミステリ・ベスト100。
注目の第1位は、ん?と疑問符付のあの作品。創元社から出版されたせいなのか、よく分からないがどうにも納得しかねる。
まあ確かに傑作だとは思うけど、しかしこれが第1位とは、万人が認めるとはとても思えない。
第2位も、個人的には高評価だが、あくまでエンターテインメントとしての評価であって、本格ミステリとなるとどうだろう。
この二作には何となく違和感を感じる。堂々の1位2位って感じがしない。
他にも、これがベスト10入り?みたいな作品も個人的にはあるので、納得のベストとは言い難い。
数えてみたら、ベスト100の中で、既読なのは79作品だった。逆に言うと、21作品は読めていないので、その辺りまだまだ未熟だと感じた。まあ敢えてそれらをこれから読もうとは思わないけどね。
しかしまあ、それぞれの評論を読んでみると、なかなか的確に評価されているし、中には本質を突いているのも見受けられ、この手のガイドブックにしては質が高いのではないだろうか。

No.2 6点 Tetchy
(2010/10/02 17:17登録)
毎年刊行される『本格ミステリ・ベスト10』の根幹を成すガイドブックであり、東京創元社が刊行した事もあってか、100冊の選出には些か首肯できない部分もある。批評を捏ね繰り回してその作品が選出された妥当性を捻出しようとしているようにも感じた。他にも選ばれるべき作品はあるはずなのだが…。
とは云っても私個人としては自らの読書の幅を広げる手助けにはなった。特に連城の一連の作品にはかなり食指が動き、本棚のスペースとのジレンマで身悶えしたほどだ。

No.1 6点 江守森江
(2010/05/21 22:23登録)
オールタイム(古典的名作の再評価を排除)ではなく1975~1994(出版前年)まで20年間の国内・本格ミステリをランキング形式で紹介した本で、本格ミステリ・ベスト10の原型或いは試作品。
巻末では、ランク漏れしたが注目すべき作家7人(梶龍雄・森村誠一など)を作品名を挙げて紹介している。
国内の本格ミステリ好きなら読んでいなくてもタイトルくらいは全て知っているだろう作品がランクインしているのでガイドの意味合いは薄いし、じっくり評論されている訳でもない。
細かな順位も納得しかねる人が多数かもしれない。
順不同で25位以内・50位以内・~100位程度に大雑把にして、下位の方の紹介を優先したり、埋もれているが見所ある作品を重点的に紹介すれば、もっと良いガイドになっただろう。
その意味では、素晴らしいガイド本である「本格ミステリ・フラッシュバック」の原型或いは試作品でもあると言える。
見た目は冴えない本だが、国内本格ミステリの発展に貢献した意義ある一冊であるのは間違いない。

3レコード表示中です 書評