home

ミステリの祭典

login
エトロフ発緊急電
第二次大戦三部作

作家 佐々木譲
出版日1989年10月
平均点7.00点
書評数3人

No.3 7点 あびびび
(2016/08/29 12:42登録)
ハワイ真珠湾攻撃は、相手の目を欺くために択捉島のある小さな港に軍艦が集結し、それから火蓋が切られた…。

その情報収集にアメリカから日本語の話せるケニー・ケイイチロウ・サイトウと言う日系人がスパイとして送られる。その男は東京に潜伏した後、鍵は択捉にあるという情報を得て、北海道から択捉まで、追手を間一髪のところで避けながら択捉島にたどり着いた…。

日本人離れしたスケールの大きな話で、現代の佐々木さんとはちがうスタンスの味わい深い作品だと思う。

No.2 7点 TON2
(2012/11/12 13:36登録)
新潮文庫
この作品は、平成2年「山本周五郎賞」日本推理作家協会賞」「日本冒険小説協会大賞」を受賞した作品です。
1941年12月8日、大日本帝国海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。この攻撃情報をアメリカは事前に入手していたのか?日系人スパイが艦隊集結地の択捉島に潜入する。
ケン・フォレットの「針の眼」に非常によく似た内容です。ストイックなスパイ、冬の北の島が舞台、島の孤独な女性と愛し合う、とどれも同じです。
登場するのが、日系人スパイ、ロシア人との混血娘、半島から連行された朝鮮人、北の島から連行されたクリル人、信仰に生きられない牧師と皆自分の居所を失った人間ばかりです。

No.1 7点 itokin
(2010/07/12 09:03登録)
太平洋戦争勃発のスパイの物語。スケールが大きく、構成、テンポも良く主人公も魅力的に描かれている。真珠湾攻撃のいきさつも解かり易く書かれており徐々に盛り上げる手法は流石です。(推理協会賞、周五郎賞受賞作品)

3レコード表示中です 書評