フラッド 私立探偵バーク |
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作家 | アンドリュー・ヴァクス |
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出版日 | 1988年06月 |
平均点 | 6.33点 |
書評数 | 3人 |
No.3 | 5点 | レッドキング | |
(2018/09/01 15:36登録) あのペットの巨大な雌犬がいいんだよな |
No.2 | 7点 | 人並由真 | |
(2017/08/12 15:19登録) (ネタバレなし) ヴァクスはこれまで『バットマン 究極の悪』(傑作)しか読んでなかったので、本シリーズも今回が初読。 確かにプロットはシンプル(凶悪犯を狩り出すだけ)ながら、そこに至るまでの筋立てに独特の迫力と臨場感があって堪能した。 重く辛い事件の題材なれど、良い意味でどっか陽性に軽妙によませる文体は強力で 、なるほどこれは日本でも人気が出たわけである。 (近年、シリーズの翻訳は中座しているみたいだけど。) 続編も少しずつ読んでいこうと思います。 |
No.1 | 7点 | 空 | |
(2011/08/27 08:43登録) バーク・シリーズの第1作。 Floodというと、洪水とか満潮の意味かと思っていたら、バークの依頼人の名前でした。ストレーガやベルもそうらしいですね。フラッドは日本で修業を積んだアメリカ人の女空手家で、やたらに強い。 相当長い作品です。1ページ18行の文庫で約570ページ。しかし3分の2ぐらいまで読んで振り返ってみると、本筋の事件そのものについては、捜査はほとんど進んでいません。ハメットやパーカーならそこまで100ページかそこらで済ませてしまうのではないかと思えるほどです。本筋の事件そのものは単純で、それ以外の寄り道が多いということなのですが、その寄り道の中で、ニューヨークのはきだめの様子や、そこに生きるバークとその仲間たちの生き方が具体的に描かれていきます。で、そこが新しいハードボイルドな世界を創り出しているところがおもしろいというわけ。しかしこのアウトローな世界を描くハードさは、kanamoriさんが『赤毛のストレーガ』評で書かれている通り、1世代前のネオ・ハードボイルドへのアンチテーゼとも思えるほどです。 |
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