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ミステリの祭典

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新・本格推理01モルグ街の住人たち
鮎川哲也監修・二階堂黎人編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2001年03月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 5点 ボナンザ
(2021/09/07 20:27登録)
その後芽が出る人とでない人の差がよく分かる。

No.2 6点 kanamori
(2011/01/03 14:45登録)
編集長が鮎川氏から二階堂黎人に変わり、枚数制限が倍増したこともあり、旧「本格推理」時代と比べて投稿作の質が格段にレベル・アップしているように思います。
好みでベスト3を選べば、いずれも物語性豊かな「暗号名マトリョーシュカ」と「ガリアの地を遠く離れて」に、不条理な謎が魅力的な「白虎の径」といったところ。
東川篤哉氏のはこれが初登場でしょうか、当時からテイストは変わりませんね。

No.1 7点 Tetchy
(2010/04/29 21:42登録)
前シリーズは鮎川氏が全て読み、その時の気分で作品を選んでいたような玉石混交のアンソロジーの様相を呈したが、今回は他の新人賞のように予め複数の審査員が下読みをし、その1次予選を突破したものを二階堂氏が読んで選考するというスタイルに変わった。また、制限枚数が50枚から100枚へと倍になった。
結論から云えば、このことはかなり大きく作品の質を向上させた。選考スタイルの変更は作品の出来のバラツキが少なくなり、かなりレベルが高くなっているし、枚数の倍増は物語がパズルゲーム一辺倒になりがちだった作品群が中心となるトリック・ロジックを肉付けする物語性を高め、推理「小説」として立派に成り立っている。

そんな様変わりを経た中で選ばれた8編の中でも特に印象に残ったのは「水曜日の子供」、「暗号名『マトリョーシュカ』」、次点で「風変わりな料理店」であった。
その他の5編も悪くない。というよりも以前のシリーズの中では1,2位を争うものばかりだろう。

このシリーズに至り、ようやく最近新勢力の本格ミステリ作家の作風、趣向、原点が見えてきた。光文社は二階堂黎人を編者にしたことで幸せな結婚をしたと思う。

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