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ミステリの祭典

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ダブルダウン勘繰郎
JDCトリビュート

作家 西尾維新
出版日2003年03月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 6点 メルカトル
(2019/01/10 22:07登録)
京都―河原町御池交差点。蘿蔔むつみはそびえ立つJDC(日本探偵倶楽部)ビルディングを双眼鏡で一心不乱にみつめる奇妙な探偵志望者・虚野勘繰郎とめぐりあう。―それが過去に66人の名探偵の命を奪った『連続名探偵殺戮事件』の再起動と同調する瞬間だとは思いもよらずに…!?新鋭・西尾維新が御大・清涼院流水の生み出したJDCワールドに挑む。
『BOOK』データベースより。

推理小説というより探偵小説でしょうね。短いのと主要登場人物が4人と少ないこともあって、ストーリー性にはあまり期待できません。しかし、その中にも仕掛けとトリックを盛り込んで、上手く纏め上げている感じです。物語の抑揚はしっかりしていて、ちゃんと見せ場はあります。スマートさと破天荒さが上手くミックスされているように思います。
JDCに欠かせないスケールの大きさはありません。それよりもキャラクターに特化しており、それぞれの個性やスタンス、物事のとらえ方、考え方等を大切にしているのだと思います。それは各自の台詞によく表れており、探偵というなんだかよく分からない職業に対する作者なりの解答なのかもしれせん。

トリビュートとは言っても、JDCの名だたる名探偵は出てこないため往年のファンにとっては寂しいかもしれませんね。まあ一人だけ人気の黒衣の名探偵が友情出演してますけど。勿論名前は明かされませんよ。それが西尾流ってことなのだと思います。

No.2 6点 虫暮部
(2016/07/08 10:17登録)
 妙にまっすぐな説教臭い部分は少年漫画のよう。清涼院流水のJDCというトゥー・マッチな設定をひらりと躱して上手く手玉に取ってみせた、という印象。ちょっとした台詞の端々でキャラクターを描き出す腕前は見事。

No.1 4点 Pj
(2005/03/10 19:24登録)
恐ろしいほどにストレートな、西尾維新らしくない作品に仕上がっている。ただ、それが逆に氏の魅力の一つであるごちゃごちゃした違和感を失くしてしまっている。

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