粘土の犬 |
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作家 | 仁木悦子 |
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出版日 | 1960年01月 |
平均点 | 5.67点 |
書評数 | 3人 |
No.3 | 5点 | 空 | |
(2021/10/20 23:23登録) 5編中3編が、仁木兄妹もののパズラーです。クリーニング屋から兄雄太郎が持って帰った悦子のコートが別人のものだったというところから始まる『灰色の手袋』は長編『林の中の家』とも共通する、様々な偶然が重なりあう構造で、手袋のアイディアは悪くないのですが、煩雑すぎます。『黄色い花』は雄太郎のように植物に詳しくないとわからない真相。『弾丸は跳び出した』は特に不可能興味の強いもので、それはいいのですが、これにも偶然がずいぶん重なっているだけでなく、第2、第3の事件はかなり無理やりな解決です。 『かあちゃんは犯人じゃない』は子どもの視点から一人称形式で書かれた作品で、すっきり仕上がった(見当がつきやすいとも言えますが)中に伏線もしっかり組み込まれています。表題作は倒叙型で、子どもが粘土で作った犬の上に乗ったものの意味はわかりますが、直接的な手がかりはアンフェア。 |
No.2 | 6点 | 斎藤警部 | |
(2015/06/22 19:33登録) いい短編集だった。子どもや家族がよく出て来る。やはり明るい中にも一抹の寂しさが漂い、そこがとても好きだ。 |
No.1 | 6点 | kanamori | |
(2010/03/10 18:56登録) ミステリ短編集。 どの作品もいいですが、「黄色い花」「かあちゃんは犯人じゃない」なんかが好きですね。 子供が主人公のミステリを書かせたら彼女が一番でしょう。 |