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ミステリの祭典

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孤宿の人

作家 宮部みゆき
出版日2005年06月
平均点7.00点
書評数3人

No.3 7点 よん
(2024/07/17 14:30登録)
妻と部下を殺した罪で流刑、預かりの身として四国の丸海藩に幽閉された、元勘定奉行の加賀と、両親に捨てられた少女・ほうの物語。
加賀の世話をすることになったほうが、少しずつ加賀の真実に気付いていく様がいい。加賀がほうに書き残した一文字が何なのかを知ったとき、感動のあまり涙が出た。

No.2 5点 TON2
(2013/01/23 18:41登録)
新人物往来社
 ミステリーではありません。完全な時代小説です。
 捨てられて「あほう」から「ほう」と名づけられた女の子と、妖怪と恐れられている政治犯らしい罪人の武士とのこころのふれあいを描いています。

No.1 9点 ミリ
(2010/02/07 01:51登録)
歴史時代小説だが、登場人物のゆれる感情が伝わってくる。
不幸なほうだが、その純粋さは人をやさしくする力を持っているということを示すようにほうを助けようとする人がほうの周りには現れる。だがやさしさを持つ者にも暗い影があり、人はみな誰もがそのどちらをも併せ持ちながら生きていることに気付かされる。
ほうは阿呆の呆と名付けられた名だが、加賀様から頂くことになる漢字の当て字がその成長を裏付けるように変えられていくことに感動した。

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