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ミステリの祭典

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夏の魔法

作家 北國浩二
出版日2006年10月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 6点 虫暮部
(2010/12/11 01:18登録)
 面白かったが、これはミステリの面白さではないと思う。その点で、ミステリ・フロンティアというパッケージが仇になってしまった観があり、つまりなにか大ネタのラストを期待してしまったので肩透かしを食らったことも否めない。別のレーベルからの刊行であったらもっと素直に読めたかと思う。でもミステリ・フロンティアだからこそ手に取ったというところも大きいしなあ……。

No.2 6点 kanamori
(2010/07/07 18:39登録)
南国の離島を舞台にした恋愛ミステリ。
長編2作目ですが、デビユー作と比べて格段に文章がうまくなっていることに驚く。
特殊な病気に罹患した主人公の女性の心情描写には惹き込まれますし、島の情景描写も目に浮かぶようです。それだけに、ミステリとしての結末の付け方に若干の不満が残りました。

No.1 6点 江守森江
(2009/08/12 02:02登録)
叙情的な背景描写。
主人公の特殊な設定と巧みな心理描写。
抜群のリーダビリティから紡ぎ出される物語。
その中にさり気なくミステリの技法をなじませた作品。
(嗜好の一番手が論理的パズラーなので私的に残念な思いはあるが)今後、ミステリが生き残ってゆくにはこういった路線が主流になると感じさせる。
新たなるミステリの幕開け(レーベルがミステリ・フロンティア)と言える作品で、寡作な作者だが伊坂、道尾と共に時代を牽引するのではないだろうか!

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