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ミステリの祭典

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翳りゆく夏

作家 赤井三尋
出版日2003年08月
平均点6.00点
書評数4人

No.4 6点 シーマスター
(2011/08/01 22:11登録)
アマゾンの「おすすめ商品」におむすびまんの次に入っていたので迷わずクリック。(ココの本は大抵、既買の作家の別作品が並んでいるだけだが珍しく未読の作家の本が上位にあったので)


面白かったですよ。
江戸川乱歩賞受賞作品らしいグイグイ引っ張ってくれるサスペンスミステリーで。

時の堆積層の奥深くに埋められた真相を掘り起こしていく演出と意外性のためには、なりふり構わず偶然を使うところも実に乱歩賞作品らしい。

また中年以上の男たちのキャラクターもなかなかよかったですね。

エピローグも・・・個人的には割りと好き。ただ「その人」以外の人の「その後」も少しずつ書いてほしかった。


ところで最近のめり込めるミステリーを探すのに行きづまってきたなー、誰か「コレ、おまえに合ってるかもよ」と何か薦めてくれないかなー

No.3 5点 ZAto
(2010/10/27 00:34登録)
起伏に富んだ展開はスピーディだし、軽くならずに一定の重量感は保っている。新聞記者の地道な取材から炙りだされる人間模様も過不足ないし、誘拐事件に絡むアクションもサスペンスもふんだんに用意されている。
ところが面白かったのかというとどうだろう。わりと夢中で一気読みしたにもかかわらず、ここまで読後感の手応えが乏しいといのは初めてのの体感だった。

No.2 6点 E-BANKER
(2010/08/27 23:30登録)
第49回江戸川乱歩賞受賞作。
過去の乳児誘拐事件を巡って、大手新聞社の窓際社員梶(カジ。名は不明)が意外な真相を突き止めるというストーリー。
探偵役のキャラや謎の提示、ラストの意外な展開など、いかにも「この賞の受賞作」という設定や匂いがプンプンしていて、それはそれでまぁいいんですが、最初から「いかにも意外な真犯人役」にピッタリな人物が出てきており、「もしかしてコイツが?」と考えつつ読んでいると、「やっぱりなぁ・・・」というラストを迎えてしまいます。
その分どうしても評価を割り引いてしまうんですが、リーダビリティは感じますし、デビュー作としては十分及第点でしょう。
マスコミ出身者らしく、その辺りの描写にもリアリティを感じさせられます。

No.1 7点 りんちゃみ先輩
(2009/07/19 09:06登録)
誘拐犯の娘が新聞社に内定の週刊誌スクープで20年前に起こった新生児誘拐事件が再浮上し調査再開してしまう。複雑に絡み合った事件内容、関係者を少しずつ解きほぐし、核心に迫っていきます。最後は驚きもあり、心を打つ悲しみもあります。探偵役のインパクトが弱く感じましたが、犯人像が強く印象に残ったので帳消しとします。

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