あなたが名探偵 |
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作家 | アンソロジー(出版社編) |
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出版日 | 1998年12月 |
平均点 | 5.67点 |
書評数 | 3人 |
No.3 | 4点 | kanamori | |
(2013/03/19 21:44登録) 解決部分を袋とじにした”読者への挑戦”もののミステリ・アンソロジー。 同じタイトルの東京創元社版ではなく、’70年代に出版された叢書「現代推理小説体系」の月報に掲載されたものをまとめた講談社文庫版です。 鮎川哲也、西村京太郎、佐野洋、森村誠一、陳舜臣、夏樹静子、斎藤栄など、昭和を代表する錚々たる本格派作家17名による19作品が収められていますが、内容を一言でいうと”お粗末”。現代の感覚からは、犯人を特定する条件が不十分と思えるものが数多く含まれています。(合格点を与えられるのは鮎川哲也、西村京太郎と都筑道夫ぐらいかな)。 ただ、仁木悦子の「横丁の名探偵」も推理クイズとしては平凡ですが、ご隠居が八っつあん熊さんらを相手に安楽椅子探偵を務める”落語でミステリ”という形式はユニークで面白い。 |
No.2 | 6点 | HORNET | |
(2011/03/02 15:30登録) 泡坂妻夫「蚊取湖殺人事件」・・・湖の氷上の死体の謎。 西澤保彦「お弁当ぐるぐる」・・・空の弁当箱と,蔵に所蔵されたお宝の謎。 小林泰三「大きな森の小さな密室」・・・密室状況の必然をもつのは誰か。 麻耶雄嵩「ヘリオスの神像」・・・ガスとエアコンと水道が使用されっぱなしになっていたわけは。 法月綸太郎「ゼウスの息子たち」・・・双子同士の二組の夫婦の謎。 芦辺拓「読者よ欺かれておくれ」・・・欺かれました。 霞流一「左手でバーベキュー」・・・遺体から切断された左手が焼かれていた謎。 やはりフーダニットはミステリの王道。それを手軽に味わえるこういうアンソロジーはいいですね。 |
No.1 | 7点 | 江守森江 | |
(2009/05/30 05:39登録) 《はじめに》 同一タイトルで別物なアンソロジー(書籍)が二つ存在する(当サイトのリンクの問題で例外的に一つの書評に纏めています:登録時シリーズ欄に出版社名を記入し同一タイトルを二つ登録する方法は遠慮した) ※東京創元社編 ミステリーズ!(雑誌)で連載した読者挑戦企画作品を纏めた物。 連載時、単行本、そして最近文庫化と触れるチャンスが増えたのは喜ばしい。 読者挑戦物好きな方は是非。 【ネタバレかも?】 芦辺拓「読者よ〜」は私のHNの由来の一端。 ※講談社文庫編(こちらがAmaの初出とリンク) 西村京太郎、他豪華執筆陣(手にしてビックリ?) 犯人当てショートミステリーで読者挑戦が19問(最後に解答記入欄あり) 解答編は後方に纏めてあり(一応袋とじ)採点して探偵度まで判定できる。 結構楽しめる本。 |