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ミステリの祭典

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コンピュータの身代金
身代金シリーズ三部作

作家 三好徹
出版日1981年06月
平均点6.00点
書評数4人

No.4 5点 蟷螂の斧
(2014/02/11 12:03登録)
①あまりにも簡単に共犯者になっているのでは?②なぜ、警察を早く呼ばないのか?(犯人対警察の構図の方が緊迫感が出るのでは?なんとなく甘い感じがしてしまいました。)③分配受け取り後、その処理の具体性は?等の疑問点はありますが、まあ、スラスラと読むことはできました。後半の犯人同士の疑心暗鬼部分とそれを追いつめる警察の部分を前面に打ち出せば、もっとサスペンスフルな仕上がりになったような気がします。当時としてのアイデアは評価したいと思います。

No.3 7点 kanamori
(2010/06/12 20:49登録)
コンゲーム風の犯罪サスペンス、身代金シリーズ三部作の第1作。
銀行のコンピュータ室に忍び込んだ主人公の泉ら二人の身代金10億円奪取と脱出方法を推理し楽しむ知的ゲーム小説で、この少し後に登場した岡嶋二人の小説に似たテイストがあります。
当時、こういうタイプのミステリは海外では多数書かれていますが、国内だと他に山田正紀が思い浮かぶぐらいで、先駆性は評価できると思います。

No.2 5点 江守森江
(2009/05/24 10:18登録)
賭博小説好きな私はこの作家は賭博小説の鬼としてのイメージが強い。
発売当時、賭博小説以外に、こんな時代を先取りした小説が書けたのに驚いた。

No.1 7点 こう
(2009/01/03 02:41登録)
 シリーズキャラクター「泉」が主人公で「コンピュータ」を人質に10憶円の身代金を要求するクライムサスペンスです。
 主眼は誘拐小説同様どうやって10憶円を手に入れるか、何故「コンピューター」を人質にしたか、ですが良く考えられています。
 当時と今では携帯電話がないだけでも全然ストーリーが変わってきますしハイテク技術、あるいは法律の違いなどで現代では同様なことはそもそもありえないのでしょうが1980年代をイメージできる方には受け入れられるのではないかと思います。
 主人公のキャラクターも魅力があるかはともかく、「血を好まず知能で勝負する」像がうまく描写されています。
 ただしストーリーの結末もかかわってくるので詳細は控えますが主人公の読みにはかなり不満が残ります。
 この手の作品の中では時代を割引けば良くできていると思います。

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