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ミステリの祭典

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このミステリーがすごい!2009年版

作家 雑誌、年間ベスト、定期刊行物
出版日2008年12月
平均点4.00点
書評数3人

No.3 4点 Tetchy
(2010/07/01 21:26登録)
前年同様この年も値段は500円据置きで発行された同ムックだが、残念ながら内容まで据置きされてしまった。

新人賞クロスレビューという、その年の各新人賞受賞作を俎上に上げて4人の評者が10点満点中、何点かつけて論じる新企画が入っている。これはもろ『ファミ通』のパクリである。

総じてみると、たったこれだけ?といった作り。20周年を境に退化してしまったとしか思えない体たらくではないか。
ある人が述べていたが、年末ベストランキングムックの意義はその年のミステリシーンを包括する意義があったのだが、それさえも希薄になり、将来に向けてその年のベスト本にどんな物があったかを知るだけの統計的資料でしかなくなってしまった。確かにそれはそれで意義があるが、折角世のミステリ書評家が一同に会する場であるのに、投票して終わりとはなんとも寂しい限りだ。

国内では伊坂氏の首位獲得はよかったと思うが、山口雅也氏の復活は諸手を挙げて迎えられなかったようだ。今年は海外物が充実していたように思う。前評判の高かった『チャイルド44』が見事首位獲得。新潮社久々のヒット作だ。ルヘイン、ディーヴァー、マンケル、ヒルが常連として今年もランキングしているのはいい。そして今年はもう1人のヒルに注目したい。キングの息子である事を敢えて伏せ、作家活動をしていたジョー・ヒルが4位に短編集で初ランクインと、将来性を感じさせる作家の登場を手放しで歓迎したい。

No.2 5点
(2009/09/16 18:34登録)
10年ぶりに購入しました。買ったのは年末でしたが夏に読み終えたので、季節はずれですが、いまごろの評価になります。
形式的には昔とほぼ同じですね。ぼくが好きだった私のベスト6も残っていました。そもそも、このミスはミステリを本格だけではなく広めに捉えているようですが、私のベスト6はさらに広く感じます。ミステリとはとても思えない、とんでもないのを選んでいる人たちもいて、それがまた面白かったという記憶があります。でも今年のは普通でしたね。
当然ですが、ランクインの作家たちは昔とずいぶん変わりましたね。ついでにWikiで20年分のベスト10ランキングを見ましたが、海外編の常連だった、スティーヴン・キングやトマス・H・クックなど売れっ子作家たちはもう消えています。2009年度では、名前すら知らない作家たちのオンパレードで、恥ずかしながら唯一名前を知っているのがジェフリー・ディーヴァーぐらいです。取り残されたって感じです(笑)。
どちらかというと、このミスは読み物として楽しんだほうですが、もちろん参考にした作品もあり、これからも頼りになるガイド本となりそうです。(祭典サイトの情報には遠くおよびませんが...)
こんな感じで感慨にふけっていましたが、2009年版は、短編ミステリなど不要なものもあるので、点数としてはこの程度です。

No.1 3点 江守森江
(2009/06/17 03:29登録)
年刊ランキング誌としてなら立ち読みで済ませたい。
毎年集めるなら半年後に古本屋の百円棚で・・・。
唯一の新刊時購入理由は海堂尊のシリーズ短編をゆっくり読みたい場合。
そんな“雑誌”です。
※追記(’10・06・20)
この頃はすでにランキングはネットの雑談ネタで楽しむものになっていたが、国内ランクイン作品を12作も読了していて、このサイトでも高評価している作品も多く年度レベルは高い。

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