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ミステリの祭典

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伊集院大介の冒険
伊集院大介シリーズ

作家 栗本薫
出版日1984年08月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 6点 nukkam
(2024/04/11 06:42登録)
(ネタバレなしです) 1981年から1984年にかけて雑誌発表された伊集院大介シリーズの中短編7作を収めて1984年に出版されたシリーズ第1短編集です。肩の力を抜いて書かれたような気軽に読める本格派推理小説ですが、こだわりを見せた作品もあります。不可能犯罪を扱った「袋小路の死神」(1981年)が個人的に1番のお気に入りで、チェスタトンの某作品を連想させるトリックが面白いしタイトルもよく考えられています。外国人読者に読んでもらったら理解しづらいかもしれませんが。完全犯罪を扱った「青ひげ荘の殺人」(1981年)と「誰かを早死させる方法」(1984年)も印象的です。もっとも前者は犯人が自慢する理由がそれほど確実とは思えず、計画としては完全どころか危険な賭けに感じました。後者はまあまあの出来栄えと思います。複雑な人間関係を描いた「鬼の居ぬ間の殺人」(1984年)は消去法で容疑者を減らしていくのですが消去する推理が不十分なので最後に残った1人が犯人と指摘されても説得力が足りません。長編にしてもっと書き込めばと思いました。

No.2 5点 ボナンザ
(2023/12/17 21:59登録)
このシリーズらしいとぼけた感じの佳作ぞろい。

No.1 8点 テツロー
(2002/03/23 18:54登録)
 収録作のどれだったかで(手元に無いのでタイトル不明)、クリスティー「オリエント急行」の犯人をポロッともらしている。僕はもう読んでいたが、妹がこれからだったので、少々憤慨気味。マイナス2点。
 キャラの魅力も良い方向に出てるし、ミステリとしても小粒ながらまとまり良かったし、全体的には、よく出来てると思います。

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