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ミステリの祭典

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江戸川乱歩の推理教室

作家 アンソロジー(ミステリー文学資料館編)
出版日2008年09月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 6点 斎藤警部
(2015/12/16 12:06登録)
時は昭和三十年代真っ只中! 乱歩さんの要請を受けた豪華な執筆陣と興味を誘う各篇題名。。を眺めている時が一番ワクワクする(笑)という、遠足前夜のような困った本。しかしやっぱり読んで愉しい。雰囲気だよね~。有名どころがずらり並んだ中で記憶に残っているのは名も知れぬ作家、大河内常平氏の「サーカス殺人事件」。この豪快びっくり物理トリックには目を白黒させたもの。「バカミス」なんて言葉が流行り出すより前でしたが「バカだなぁ~(笑)」としみじみ思ったものです。

樹下太郎「孤独な朝食」 鷲尾三郎「ガラスの眼」 多岐川恭「眠れない夜」 永瀬三吾「四人の同級生」 宮原竜雄「湯壺の中の死体」 楠田匡介「影なき射手」 山村正夫「見晴台の惨劇」 鮎川哲也「不完全犯罪」 仁木悦子「月夜の時計」 宮原竜雄「消えた井原老人」 大河内常平「サーカス殺人事件」 鷲尾三郎「バッカスの睡り」 楠田匡介「表装」 永瀬三吾「呼鈴」 飛鳥高「薄い刃」 佐野洋「あるエープリール・フール」 大河内常平「競馬場の殺人」 飛鳥高「無口な車掌」 山村正夫「孔雀夫人の誕生日」

No.2 5点 kanamori
(2010/06/02 21:59登録)
約50年前の昭和34年に編まれた犯人当てアンソロジー「推理教室」からのセレクト第1弾。
推理クイズレベルの作品が多いですが、当時の本格ミステリ作家の珍品が収録されていて資料的価値はあるかもしれません。
飛鳥高3編のうち、「飯場の殺人」「無口な車掌」は共に叙述トリックを使ったオチが目を引く。
楠田匡介「影なき射手」の凶器消失トリック、大河内常平「サーカス殺人事件」の大量絞殺トリックはバカミスとして読める。
死体消失とアリバイ誤認トリックで完成度が高い宮原龍雄「消えた井原老人」がマイベスト。
仁木悦子、鮎川哲也、佐野洋のビックネームの作品はいまいちでした。

No.1 5点 シュウ
(2008/12/28 14:48登録)
一話15ページほどのショートショートといってもいい作品ばかりなのでストーリーの面白さは薄いものが多いのですが
言葉通りの推理クイズとして気軽に楽しめます。ただ内容的に男女関係がもとでの事件が多いので、
その手のものが苦手な自分としてはちょっと辛いものがありました。ページ数の関係からかそれほど大した作品はないですが、
仁木悦子の「月夜の時計」や山村正夫の「孔雀夫人の誕生日」、岡田鯱彦の「毒コーヒーの謎」あたりは
クイズとしてはもちろん読み物としてもなかなか面白かったです。

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