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ミステリの祭典

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死刑判決
キンドル群サーガ

作家 スコット・トゥロー
出版日2004年10月
平均点7.67点
書評数3人

No.3 7点 YMY
(2022/06/24 23:15登録)
十年前の三人惨殺事件で死刑が確定し、執行目前の男が、獄中から「無罪」を訴える。証拠上は絶望的だが、意外な人物が犯人だと名乗り出て、過去と現在が交錯しつつ物語が展開する。何よりも人物造形が巧み。公選弁護人として関わる、誠実だが風采のあがらぬ弁護士と、男の死刑判決を書き、その後麻薬で人生を棒に振った美貌の元女性判事との不器用な愛。かつて男を逮捕し、自白させたやり手の刑事と長く愛人関係を続けた野心家の女性検事。
二組四人が織りなす陰影のある人間ドラマはずしりと読みごたえがある。

No.2 7点 あびびび
(2017/09/07 23:02登録)
重厚なリーガルサスペンス。もちろん、弁護する仮・犯人が本当の犯人でない
と思って読み進める。そうでないと、物語が成立しないところにこの種のサスペンスのマイナス点があると思う。しかし、ずっときわどく展開して?

文庫本上下に渡る弁護士と検察側の攻防、その両方が抱える男女の問題と家庭の悩み。ある意味、予想通り、期待通りの作品である。

No.1 9点 Tetchy
(2008/11/11 23:04登録)
死刑囚が執行間際になって無実を訴える。果たして彼の云う事は真実なのか?
再調査に挑むのは公選弁護人アーサー・レイヴン。

原題は“Reversible Errors”。これは法律用語で「破棄事由となる誤り」という意味で控訴審で一審判決を大いに覆すような重大な誤りを指す。
またさらにアーサー、ジリアン、ミュリエル、ラリーら主人公四人の現在における過去の、元に戻すことが出来る過ちを指している。

上巻の半ばで早くも真犯人がわかるのに、それからさらに二転三転四転五転の展開を見せ、新たなる真相をも準備してくれている。
もう満腹ですわ!

しかし邦題のショボさはどうにかならないか。
トゥロー=四字熟語邦題に拘っているから、こんな題名になったのか?
一番食指を誘わない題名だな。勿体無い。

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