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ミステリの祭典

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時計を忘れて森へいこう

作家 光原百合
出版日1998年04月
平均点4.33点
書評数3人

No.3 4点 よん
(2022/09/06 12:41登録)
十六歳の高校生、若杉翠を主人公にした連作。彼女が八ヶ岳の麓で自然解説指導員の深森護とともに、身近で起こった事件の謎解きを進めていく。
自然の風景に溶け込んでいる名探偵の姿は心地良いが、精神的に翠が幼すぎで、彼女が感じる疑問が謎解きのテーマとしては弱い。
一人の少女の成長物語として読んだほうがいいかもしれない。

No.2 5点 メルカトル
(2020/06/14 22:10登録)
同級生の謎めいた言葉に翻弄され、担任教師の不可解な態度に胸を痛める翠は、憂いを抱いて清海の森を訪れる。さわやかな風が渡るここには、心の機微を自然のままに見て取る森の護り人が住んでいる。一連の話を材料にその人が丁寧に織りあげた物語を聞いていると、頭上の黒雲にくっきり切れ目が入ったように感じられた。その向こうには、哀しくなるほど美しい青空が覗いていた…。
『BOOK』データベースより。

日常の謎1割、癒し5割、優しさ4割な感じ。でも、その癒しと優しさは私には突き刺さりませんでした。何故だろうと考えるに、そもそも文章が青臭すぎるし、未熟過ぎて心に入り込ないからだろうと思います。全体的にぼんやりとした印象で、溢れる自然に囲まれた環境のはずなのに、あまりイメージすることが出来ませんでしたね。それに、一体何がしたかったのかが私には理解しかねます。作者は一応ミステリを意識して描いたようですが、第一話などは推理する程の謎でもなく、誰が考えても真相は同じでしょう。

Amazonなどで評判が良かったので思わず買ってしまいましたが、多くは女性或いは若年層の支持を受けたものと推察します。ミステリの鬼が揃った本サイトでは登録されていないだろうと思っていたのですが、流石に一票入っていましたね。まあ、ミステリ読みは読まなくて良い作品ですね。読み難いとかではないけれど、私の読解力以前の問題のような気がします。一冊の小説としての魅力があまり感じられないのは、残念な限りです。

No.1 4点 江守森江
(2009/05/24 05:03登録)
これってミステリーなの?
確かにミステリーしてる部分はあるが。
サラッと読めてしまう自分にビックリした作品。

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