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ミステリの祭典

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復讐の女神
生命保険勧誘員ヘンリー・スミス氏もの ほか/改題『不吉なことは何も』

作家 フレドリック・ブラウン
出版日1964年06月
平均点5.75点
書評数4人

No.4 6点 クリスティ再読
(2026/06/25 20:09登録)
「まっ白な嘘」に続く1963年のミステリ短編集。2023年に「死の10パーセント」が日本オリジナル短篇集で編まれているのを別にして、生前のオリジナル短篇集で言えば、ミステリ短編集は2冊、SF短編集が4冊となってミステリの方が少ないことにはなるかな。
軽く調べたが、SF短編は戦前も戦後もブラウンは盛んに書いているけども、ミステリ短編はほぼ1940年代にしか書いていない。だから1951年に編まれた「まっ白な嘘」は最近作+過去のお気に入りで出来たベスト集みたいなものだろう。それに対してこの1963年に編まれたこの短編集は、過去のパルプ時代1940年代のアンソロという性格のもののようだ。だから明らかに時系列では「まっ白な嘘」よりも前の作品メインということになる。

だから「まっ白な嘘」と比較すると、こっちはオーソドックスにミステリしている感じが強い。その分おとなしいかな。「笑う肉屋」みたいな破天荒な作品とか実験的な作品はない。
本作だと「生命保険と火災保険」「姿なき殺人者」と、ファランクス生命保険の勧誘員ヘンリー・スミス氏活躍作を収録。パルプな味わいがあるなあ。シリーズで書いていたフシもある。「毛むくじゃらの犬」あたりは軽ハードボイルドといった感覚のものだし、中編「踊るサンドイッチ」はまさにウールリッチ調。

だから、パルプ作家ブラウンを把握するにはナイスな短編集ということになろう。才気はもちろんあって、最初からソツなく読ませる技に長けた作家だな。

個人的にはアホっぽい趣のある「すりの名人」が好き。「黒猫の謎」は改訳版の「サタン1.5世」の方がタイトルはいいかな。猫は九つの命を持つ、っていうから、復活したのか子どもなのか?を巡って意外な真相。「象と道化師」はブラウン大好きなサーカス話。エドくん第二作「三人のこびと」が楽しみになった。

No.3 6点 蟷螂の斧
(2021/09/05 18:04登録)
①復讐の女神 7点 農場の購入資金を引き出しに銀行へ。現金は明日用意とのことで自宅で飲んでいたら殺人者がやってきた・・・女神は誰?
②毛むくじゃらの犬 6点 「我が輩は殺された男の犬なり」の手紙をつけた犬を連れている人が襲われる・・・その裏には?
③生命保険と火災保険 5点 保険会社のセールスマンが訪問した家には百万長者が誘拐監禁されていた・・・ユーモア系
④すりの名人 5点 スリの名人は意識せずにスリをしている男に出会う・・・悪銭身につかず
⑤名優 8点 強請で生活している俳優は、強請相手の劇作家が新作を発表したのを知る。自分にぴったりの強請役をくれと・・・完全犯罪
⑥猛犬にご注意 6点 強盗は猛犬を手なずけ、金の強奪に成功するが・・・致命的なミスを
⑦不良少年 6点 母親は息子が不良仲間と落ち合わせするのを聞く。銀行強盗でその仲間は死んだ。息子の行方は?・・・祖母の機転
⑧姿なき殺人者 7点 屋敷を二人の探偵が見張っていたが人一人っ子通らなかった。だが殺人が起こった・・・チェスタトン張り
⑨黒猫の謎6点 前の住人の飼い猫にそっくりな黒猫が現れた。住人も猫も死んだはずなのに・・・隣人の美女と謎を解く
⑩象と道化師 6点 カーニバルの座員が死んだ。象に踏み殺されたとして象は射殺される運命に・・・隠された真相
⑪踊るサンドイッチ 7点 銀行員が夜の街である兄妹と意気投合。酒を飲みダンスをして楽しい一夜を。しかし飲み過ぎた。目を覚ますと手に拳銃が、横に死体が・・・アイリッシュ張りの展開

No.2 6点 斎藤警部
(2016/09/22 09:30登録)
基本的に「真っ白な嘘」と同じようなテイストの変格/本格ミステリ短篇集。こっちの方がやや話がスッキリ明快な印象があるが、たぶん私の気のせい。

復讐の女神/毛むくじゃらの犬/生命保険と火災保険/すりの名人/名優/猛犬にご注意/不良少年/姿なき殺人者/黒猫の謎/象と道化師/踊るサンドイッチ

No.1 5点 ボナンザ
(2015/12/01 21:26登録)
「真っ白な嘘」に比べるとブラックさが後退した軽快な短編集。
踊るサンドイッチなんかもアイリッシュっぽいけど中々いいです。

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