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ミステリの祭典

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漂う殺人鬼
ピーター・ダイヤモンドシリーズ

作家 ピーター・ラヴゼイ
出版日2005年01月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 5点 nukkam
(2011/10/10 19:36登録)
(ネタバレなしです) 2003年発表のピーター・ダイヤモンドシリーズ第8作で、ハヤカワ文庫版で600ページ近い分厚さが苦にならない語り口の巧さが光る警察小説の佳作です(本格派推理小説としては真相がアンフェアに感じられますが、そもそもラヴゼイがシリーズ作品であっても色々とスタイルを変えるのですから注文つけても仕方ありません)。シリアル・キラー(連続殺人犯)を扱っていますが、犯人描写が残酷さや非情さよりも知能犯ぶりに重点を置いているため、万人受けしやすくなっています。ダイヤモンド警視の方が活躍度が高いものの本書が初登場となるヘン・マリン主任警部も印象的なキャラクターで、後年には彼女を主役とした作品が書かれることになります。

No.2 7点 あびびび
(2011/10/06 13:49登録)
「浜辺での殺人は容易だ…」というフレーズから始まる。その通り、夏の浜辺で寝そべっている女性が人ごみの中で殺されるが、実はこの物語の主題はそこではなかった…。

いかにもこの作家らしい起承転結だったが、期待すぎた感もあり。しかし、一流のミステリであることは否めない。

No.1 6点 kanamori
(2010/11/20 18:35登録)
ダイヤモンド警視シリーズの8作目は、シリアルキラーもの。
海水浴場で殺された女性の職業が判明し、残された手記が出て来るところから一気に面白くなる。ミッシング・リングの真相は目新しいものとは言えないけれど、現代風にアレンジされていて、ミステリとしては上出来でしょう。
意外だったのは、前作のステラの事件の翳が控えめなこと。そのかわり、ヘン・マリン主任警部という後にスピンオフし主役を務めることになる強烈女性キャラが出てきますが。

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