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ミステリの祭典

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邪宗館殺人事件
金田一少年の事件簿

作家 天樹征丸
出版日2001年04月
平均点5.67点
書評数3人

No.3 6点 メルカトル
(2024/04/08 22:27登録)
6年前、軽井沢を訪れた金田一一は、そこで知り合った子供たちと共に、廃墟となった洋館に足を踏み入れた―。ひょんな事から目にした新聞記事で6年前の体験を思い出した一は、廃墟で遭遇したある事件の真相を突き止めるため、美雪とともに再び軽井沢へやってきた。軽井沢の洋館「邪宗館」で、かつての“旧友”たちとの再会を喜ぶ一。しかし、その美しき洋館はやがて恐ろしくも哀しい、惨劇の舞台へと姿を変えていくのだった…。
『BOOK』データベースより。

良くも悪くも標準的な本格ミステリ。良く言えば手堅く纏めている、悪く言えば特筆すべきところがないといった感じでしょうか。全体的に薄味で派手さがない、でも面白くない訳ではないです。眼目はアリバイと動機で、一応伏線が張られているので犯人を指摘する事は可能ですが、事件の裏に隠された事情は若干後出し気味なので、なかなかそこに辿り着くのは難しいです。

一つ気になったのは、殺害現場や死体の様子、状況がほとんど描かれていないことですかね。それ自体が手掛かりになっている訳ではないので、省かれても問題ありませんが、やはり本格ミステリとしてはそういった描写は欠かせないものだと私は思うんですけどね。
本シリーズらしい作品ではあります。特に一が登場する事によって起こったとも言える事件だけに、悲劇的な結末を迎える辺りは作者の本領を発揮していると思います。

No.2 8点 sophia
(2014/04/13 02:22登録)
地味ですがこれはなかなか凄い作品だと思います。個人的に小説版では「電脳山荘殺人事件」に次いでナンバー2です。アリバイトリックもありますが、メインはホワイダニットだと思っています。悲しすぎる真相でした。犯人の指紋がああいう風に付くに至った出来事を自然に描写したのもポイント高し。

No.1 3点 okutetsu
(2009/07/01 04:18登録)
後味が悪く釈然としない思いに
主人公が悪いだろ、これ

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