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ミステリの祭典

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罪深き緑の夏

作家 服部まゆみ
出版日1988年12月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 7点 ボンボン
(2016/02/01 00:01登録)
ドロドロの愛憎劇になる素材なのに、視点の置き場の妙で、清廉な読み心地になっている。圧倒的な物語世界。空回りの悲劇。題名が、本当によくこの小説の芯を表している。
ただ、登場人物が多く、人間関係もかなり複雑なので、それぞれの心情があまり語り尽くされていないような気もする。よーく考えればもの凄く可哀想な人や、清濁併せ持つ人や、驚きの裏表を見せる人もいるのだが、やはりもう少しページ数がないと判りにくいかもしれない。
主人公がフレスコ画の制作に没頭していくシーンは、すごくワクワクした。この作者の作品には、芸術の制作に携わる人たちの情熱や高揚感について描かれることが多く、そういうシーンには心動かされる。作者自身の投影なのだろう。

No.2 6点 蟷螂の斧
(2012/03/22 08:32登録)
幻想的・耽美的な世界。主人公が愛してしまった兄の婚約者を壁画に描く姿には心を打たれるものがあります。絵心のある人にはお薦めかもしれません。小説としてはかなり印象に残る作品(高評価)ですが、ミステリー的な評価では、謎がそのままで終わってしまうところがあり、高評価とはなりませんでした。

No.1 3点 Tetchy
(2008/05/26 21:52登録)
こ、これは辛い・・・。
第1作目のゴシック趣味、少女マンガ趣味をさらに深化させて物語を形成しているが、ほとんど幻想小説だ。
結局どういう話か漠然としか記憶に残っていない。
こういうの苦手です。

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