失踪者 |
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作家 | 折原一 |
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出版日 | 1998年11月 |
平均点 | 5.17点 |
書評数 | 6人 |
No.6 | 5点 | 蟷螂の斧 | |
(2021/11/02 18:28登録) ~連続失踪事件を調査するなかで、15年前の同様の事件との関連性が浮かび上がる。月曜日に女が消えること、現場に「ユダ」「ユダの息子」のメモが残されること。犯人はまた「少年A」なのか。~ 前半の少年Aの父親の手紙が冗長ですね。後半はテンポが良かったので、もう少し前半がコンパクトであればと思いました。15年前の少年Aとその父親、現在の少年Aとその父親が入り乱れ混乱させられるという折原一氏の叙述マジックでした。 |
No.5 | 4点 | 斎藤警部 | |
(2018/04/05 19:44登録) 優等生の叙述トリック。社会派サスペンスとして割とスリリングに読めたけど、最後その勘所は予想以上にひっくり返された。(生身の人間共が急に記号だらけに化けちゃって) 社会派上等のまま叙述マジックを完遂させてくれたら数段上の好みだった。でもいいさ。にしても「少年A」などというソーシャルイシュー感丸出しの呼称そのものが叙Tにゃうってつけの小道具なんだよな。「ユダ」だの何だの言う署名も然り。おまけに、少年犯罪が時代を越えて繰り返すという義憤直結構造まで。。 小説として確かに長過ぎる(まだまだまだ凝縮出来る)感はあるけれど、叙述欺瞞の心理的側面として必要なんでしょうね、この冗長さが。(でもスタスタ読み易い) 振り返れば、イマイチ。 |
No.4 | 5点 | spam-musubi | |
(2011/05/11 10:59登録) 話が長く、時系列も入り乱れており(15年前の事件も絡む)、文中の 独白も誰のものだか隠されているので、ついていくのが大変だった。 もう一度読み直せばもっと面白いかもしれない。 ただ、これだけ長い話しにしては、登場人物に魅力を感じない。主役の女性にしても、 特別な人物描写があるわけではないので、感情移入が難しい。 |
No.3 | 6点 | E-BANKER | |
(2009/10/27 16:59登録) 「~者」シリーズ。 前作「冤罪者」よりは落ちます。また、作品の舞台が前作までの高円寺周辺から、氏の作品ではお馴染みの場所、埼玉県北部(久喜~白岡)に変わります。 しかし長いですねぇ。最終章の途中までは正直「どうなってるの?」と感じながら読まされます。(それが作者の狙いでしょうけど・・・) 要は、「昔の少年Aと現在の少年A」、「ユダとユダの息子」について読者が混同するように巧妙にミスリードされてるわけですよね。 今回、再読したらその辺の狙いがよく分かりました。 |
No.2 | 5点 | おしょわ | |
(2007/10/13 22:49登録) 「~者」は全部読んだけど、どれがどんな話か良く覚えてない。ていうか全部おんなじ話に思えます。作者の特性上しかたがないんでしょうが。 それでもついつい読まされてしまうのはある意味すごい。 |
No.1 | 6点 | アデランコ | |
(2002/04/29 13:08登録) 折原氏の作品は、ある程度パターンが読めてきたから、今回の騙され度は最小限でした。 少年犯罪を扱ったこの作品の雰囲気は絶賛で、ラストはいいテンポでした。 神崎弓子というキャラクターはシリーズ化してほしいほど魅力的でした。 |