| 狼少年ABC |
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| 作家 | 梓崎優 |
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| 出版日 | 2025年10月 |
| 平均点 | 6.33点 |
| 書評数 | 3人 |
| No.3 | 5点 | 虫暮部 | |
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(2026/02/07 15:38登録) “ちょっといい話” にしようとしたせいで、ミステリとしての切っ先が鈍ってしまった。 その矛盾が如実に出たのが「スプリング・ハズ・カム」。この手の “害意に由来しない謎” の弱点は “そうは言っても、この中に嘘吐きが混ざってるんでしょ?”、故に “いい話” では完結し得ない、と言うこと。悪気は無いけど嘘を残したまま卒業してしまう話より、嫌な奴がはっきり害意を持った話の方がミステリ読みとして納得出来るなぁ。 |
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| No.2 | 7点 | メルカトル | |
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(2026/02/02 22:25登録) 「俺、昔、喋る狼に会ったことがあるんだよ」カナダの温帯雨林にやってきた三人の日本人大学生。狼の生態に関するフィールドワークのかたわら、ひとりが不思議なことを言い出して──(表題作)。 大人になる前の特別な時間を鮮やかに切り出した、四つの中編を収録。『叫びと祈り』『リバーサイド・チルドレン』の著者が贈る、ミステリ仕立てのエモーショナルな青春小説。 Amazon内容紹介より。 『放課後探偵団』を読んだのが12年前の事。その最後に載っていたのが本作品集の掉尾に収録されている『スプリング・ハズ・カム』でした。それを知ったのは第三話を読んでいた途中で、あれ?読んだっけとなりました。そしてそれを読み始めても内容が全く思い出せませんでした。いけませんね、年のせいでしょうか、一昔前の短編を忘れてしまっているとは情けない。 しかしながら再読して良かったと心から思いました。これは間違いなく傑作です。他の作品も水準をクリアしており、第一話の『美しい雪の物語』はミステリ色が薄いです。『重力と飛翔』に似たトリックは読んだ事があります。それでも表題作と共に佳作だと思います。これだけの実力を持っているのなら、もっと書けば良いのにと勝手な願望を抱く私なのでした。 |
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| No.1 | 7点 | sophia | |
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(2026/01/14 17:25登録) ネタバレあり ●美しい雪の物語 7点・・・最後の一言で本人も知らず全てが明らかになる仕組みが巧み ●重力と飛翔 5点・・・どこで撮られたかを謎にしているのが苦しいところ ●狼少年ABC 6点・・・海外の知識がないと解けない謎ではありますが ●スプリング・ハズ・カム 9点・・・これがずっと読みたくて 東京創元社ミステリ・フロンティアの刊行予定にかねてより名前はあれど一向に刊行されない「スプリング・ハズ・カム(仮)」という中編集が、「狼少年ABC」とタイトルを変えて待望の刊行となりました。謎解きが自らのルーツを知ることにつながる「美しい雪の物語」と「狼少年ABC」。未来はきっと明るいという思いの末の行動が不可能状況を生む「重力と飛翔」と「スプリング・ハズ・カム」。「スプリング・ハズ・カム」の真相には、この著者はこういうこともするのかという意表外の思いを持ちましたが、そこに至るまでの多重解決の推理合戦も決して無駄にはなっておらず、同窓会という舞台設定も手伝って、15年前の卒業式当日の放送委員たちの微妙な心情を描き出すことに成功しています。各エピソード、ミステリーとしての出来不出来はありますが、切なくも希望に満ちた中編集でした。 |
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