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ミステリの祭典

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大暗室

作家 江戸川乱歩
出版日1969年01月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 7点 斎藤警部
(2021/08/19 12:15登録)
大通俗な内容に説得力ある文章。がっつり掴まれてハイテンションなリーダビリティは恐るべきレベル。 後半の後半、大暗室紹介シーンの目に余る机上の楼閣ぶりが心に響かず、そのフィージビリティの枯渇(冗談です)にはちょっとだけ醒めた。だがある種の集大成らしき風格も伴い、この際立ったメクルメク面白さはちょっと看過できない。久留須と花菱の魅力には参った。この世には「善と悪」なるものが在るとする大ファンタジー前提の痛快力作。

No.2 7点 クリスティ再読
(2020/01/12 18:31登録)
ニッポンを代表する腐男子たる江戸川乱歩が書いた先駆的なボーイズラブ小説である。BLなのがわからないと、読む意味のない小説だよ。ちなみに乱歩の最大長編のようだが、リーダビリティ絶大。
悪の帝王大曾根龍次×白馬の王子有明友之助。まあネーミングが野暮なのは仕方ない。有明友之助に至っては、本当に白馬に乗って(一応)ヒロインの元を訪れる(苦笑)。この星野真弓嬢、BLだから扱いはきわめてなおざりで、どうでもいい。
龍次くんは、例によって天才型アーチスト体質で、世間の常識を反転させた反世界、耽美の王国「大暗室」を帝都東京の地下に築き上げる。それを事あるごとにチョッカイを出す正義で努力家、しかも異父兄弟の友之助くん。初対面で落下する飛行機からともに脱出して、無事着陸すると握手をしあう。そこで友之助くんは龍次くんの遠大な野望を聞いて、ドン引く..というのがプロローグみたいなもの。これぞ萌えいでんか! 直接対決が何回もあるからこれが毎回お楽しみ、である。
もちろん両者美形。とくに龍次くんは少女歌劇のスターに変装してステージが務まるスーパースター。女装っ子趣味まで充実で小悪魔的魅力あり。でお約束だから仕方ないけど、龍次くんは本拠地「大暗室」まで攻め込まれて、最後に龍次くん主演の「血と命で描く俺の一世一代の美術」を友之助くんも見物。オケ伴奏・照明美術・共演者(裸女6名殉死)完備。
まあだから、乱歩のレビュー趣味も満開。バスビー・バークレー演出ならいかが。明智くんも名前だけ登場するが、要らない(乱歩の判断は正しい。明智vs二十面相に書き換えたポプラ社が不見識)。

No.1 4点 ボナンザ
(2014/04/07 21:54登録)
乱歩お得意の通俗もの。とはいえオリジナリティはほとんどない。

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