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ミステリの祭典

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蛇影の館

作家 松城明
出版日2024年07月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 7点 みりん
(2024/10/30 16:09登録)
特殊設定ミステリって要は「オレの考えた最強のルール」の中で謎解きが行われるわけなので、ネタ切れ気味のトリック界隈に新風を吹き込ませるのが魅力です。(例:エレファントヘッド) その一方で、①設定に上手く馴染めなかったり、②設定そのものが壮大すぎたり、③制約がなさすぎたりすると、「もう勝手にやっとけ」「殺人なんてこの際どうでもよくね?」「なんでもありかよ」となるのが弱点です。
本作はどうも①と②のきらいがあって、合わない方も結構いると思われますね。私もルールを追うのにかなり苦戦して読み疲れました。 
本作の設定は寄生獣みたいな感じ。蛇だけど。
部屋密室・蛇密室・肉体密室の三重の密室をどう突破するのかに引っ張られてずっと読んでましたが、なるほどその手があったかと思わずニヤリとするトリックでした。想像を絶するほどではありませんでしたが、個人的にはこういう作品は好意的に評価したいところです。

No.1 6点 Arca
(2024/10/13 02:51登録)
複雑ながらも、それを活かしきった特殊設定ミステリ。
設定的には、孤島の来訪者がかなり近いような。

コンパクトで読みやすくはあったが、その分後半はかなり駆け足で、詰め込みすぎな感が強かった。
ページ数を増やしてもいいので、もう少しわかりやすくして欲しい。

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