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ミステリの祭典

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六法推理
古城行成&戸賀夏倫

作家 五十嵐律人
出版日2022年04月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 4点 makomako
(2024/08/31 10:24登録)
 どうもこの作家さんとは感覚が違うようで、いろいろな事件のなぞ解きがあるのですが、私にはどれも今一つピンときません。
 よく読むときっと探偵役のきちんとした法律による推理と、相手役の女性の推理が混ぜ合わさって回答となっているように思うのですが、私にはこにある連作のどのお話もしっくりこないのです。
 また主人公の家は父が裁判官で母が弁護士で兄が検事で、家で模擬法廷を開いているといったすごい家族で、みんなそれぞれ極めて優秀。しかし考え方は職業上かなり異なるといった設定なのですが、これまた私の感覚とは多少異なった人ばかり。
 どうもついていけそうにありませんでした。
 感性が合う方なら興味深く読めるのだと思います。

No.1 6点 文生
(2024/04/16 02:50登録)
全5編の連作短編
法学部の学生である古城が法律の知識を駆使して事件の謎に迫っていくという設定がユニークで、従来のものとは異なる推理のプロセスが面白かったです。また、詰めが甘い古城を直感推理でアシストする戸賀とのコンビぶりも楽しく、学園ミステリーとしてもよくできています。ただ、古城の推理の詰めの甘さというのがちょっとわかりやすすぎて読み手側も「その推理はちょっとおかしいのでは?」とすぐに気付いてしまいます。その点が少々興醒めです。古城が推理に一定の説得力があり、読者も納得した後に戸賀がひっくり返していくという感じならもっと良かったのですが。

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