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ミステリの祭典

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金閣寺

作家 三島由紀夫
出版日1959年01月
平均点4.67点
書評数3人

No.3 3点 ボナンザ
(2025/08/10 19:46登録)
ホワイダニットとして読むと確かに異常心理を扱ったミステリとなるか。仮面の告白ほどは強烈じゃないし豊饒の海ほどは長くないので三島入門はこれか午後の曳航かなぁ。

No.2 8点 蟷螂の斧
(2025/08/10 19:08登録)
「予告された殺人の記録」(G・ガルシア・マルケス)の感想文に「憂国」のある部分が似ているとの記載がありました。「憂国」を読んでみましたが、成程というより、前者を上回る迫力ある描写でした。凄まじい。三島由紀夫氏の代表作と言われていますね。今年は氏の生誕100年に当たるそうです。
 という事で、登録のあった本作の書評を。主人公の父親の言葉「金閣寺ほど美しいものはない」が、今でも印象に残っています。美に関心を持ち始め、とりあえずの絵画鑑賞(美術本)。そして美術館巡りへと発展しました。金閣寺へは5回ほど訪問していますが、最初は主人公と同じで「美しくなかった」(笑)。でも「雪の金閣寺」は美しいですよ。
 さて、本題。主人公にとって、金閣寺とは何か?。現実の金閣寺は「美しくなかった」が、頭の中の金閣寺は美しく、彼を常に支配していた。そして、いつか逆に金閣寺を支配してやると思うようになった…観念の世界ですかね?。

No.1 3点 みりん
(2024/04/13 17:41登録)
三島由紀夫が登録されているなんて知らなかった。クライム/倒叙で合ってんのかな?
昔はジュンブンガク楽しめねぇ…こんなのよりミステリー読もうぜ!って感じだった
でも今読むと・・・・

ジュンブンガク楽しめねぇ…だった( ; ; )

【以下ネタバレ。少年漫画『進撃の巨人』のネタバレもガッツリあるので要注意】


読了後の感想としては「こいつエレン・イェーガーじゃん」である。で、他に同じ感想を抱いた人がいないかを検索して確かめると、見事にとあるブログ(面白かったのでおすすめ!)がヒットして感動した。
『進撃の巨人』の主人公エレンは「外の世界」を未開の理想郷、ひいては自由の象徴と信じて、それを原動力に進み続けます。しかし、物語中盤で外の世界では同じように人間が住んでいることが明かされるのです。最終的にエレンは外の世界を平らにする「地鳴らし」を選択し、壁外人類の大量殺戮を決行します。エレンはその恐るべき過程を眺めながら「これが自由だ ついに辿り着いたぞこの景色に」と呟くのです。そう、これと似たようなシーンが『金閣寺』にもあります!!

自由→美  壁→吃音症  外の世界→金閣寺  地鳴らし→放火
にそれぞれ置き換えると、あら不思議!『進撃の巨人』のエレンが『金閣寺』の溝口に変わります!ちなみに嘘です。どうやら溝口が金閣寺を放火した理由はそこまで単純じゃないみたいですね。見どころは金閣寺の美の本質とされる"虚無の予兆" 。よく分からないのにカッコいいです(誰か解説して!)

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