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ミステリの祭典

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特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来

作家 南原詠
出版日2023年02月
平均点4.33点
書評数3人

No.3 2点 たかだい
(2025/03/08 23:08登録)
主人公が(言い方は悪いけど)元は特許を盾に金をむしり取る側から一転して防衛する側へと転身した弁理士という設定、そこに昨今では群雄割拠に乱立しているVtuberを絡め、特許権を巡る企みが描かれる
とりあえず、設定に関して言えば新しく、そこは面白いと思います
また、堅苦しいイメージが浮かぶ特許権侵害だとかライセンス契約といった題材をVtuberを絡めて非常にライトに書いている点も評価に値すると思っています
しかしながら、「(作品として)面白かったか?」「楽しめたか?」と問われると個人的には否と言わざるを得ない
終始盛り上がりに欠ける展開で、敵対者との最後の攻防も淡々としていた感があり、キャラクター自体もあまり好感が持てなかったので、はっきり言って私としては設定だけが良い作品と化していました
さらに言うなら、作中を通してのVtuberの捉え方にも違和感というか引っ掛かりを覚えてしまったのも印象としてマイナスでした、とVtuber好きとして付け加えておきたい

No.2 6点 HORNET
(2024/03/24 20:47登録)
大鳳未来は、特許権侵害を警告された企業を守ることを専門にする弁理士。クライアントを守るためには非合法的な裏取引も厭わない、結果にコミットする敏腕弁理士として知られている。今回のクライアントは、映像技術の特許権侵害を警告された人気VTuber。未来は、事案の背後にある複雑な裏事情を乗り越え、起死回生の一手を打つ。

 今までにない、新しいジャンルのミステリとして面白さがある作品であろう。そもそも特許権のこととかあまり知らないので、その内幕を知っていくこと自体興味深さがある。逆に、そういう埒外の題材なのでミステリとしての仕掛けも「へえ、なるほど」と受け身一方にはなる。まぁ致し方ないかも。
 現役弁理士である作者自身の経験と知識を持って紡ぎあげた、いわば一般人には及ばない知識の先で仕組まれたミステリではあるので、初見としての楽しさ、というのが正直な印象である。

No.1 5点 ぴぃち
(2024/03/20 20:43登録)
第20回「このミステリーがすごい」大賞・大賞受賞作。
物語はヒロインの未来が液晶テレビの特許技術をめぐる抗争の仲裁に入るところから始まるが、これはプロローグで本編はその次の仕事。人気VTuber天ノ川トリィが使用している撮影システムが使用している専用実施権を侵害しているという警告書が、ある会社から届いたのだ。未来は直ちにその会社と特許権者について調べ始める。
特許権者と専用実施者の狙いは何か。そしてトリィにシステムを売った業者の正体とは。
弁護士の仕事内容から特許とは何か、VTuberとは何かという基本まで、かみ砕いて教えてくれるので安心して読み進めることが出来る。

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