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ミステリの祭典

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龍の墓

作家 貫井徳郎
出版日2023年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 文生
(2023/11/25 09:46登録)
メガネ型のVRゴーグルが現代のスマホ並みに普及した近未来が舞台。そこで人気VRゲームのイベントを真似た見立て連続殺人が起きるという話です。

仮想現実が身近になりつつも、あくまでも現代と地続きの世界観が魅力的で読んでいてワクワクしました。また、地に足のついた警察小説でありながら、VRゲーム見立て殺人というSFミステリーじみた趣向を盛り込んでいくのも面白かったです。ただ、事件が解決してみると、こうしたSF設定にあまり意味がなかったのにはがっかり。トリック自体はごくごく古典的なもですし、別にVRを駆使して事件を解決するわけでもありません。現代のネットゲームの見立て、なんなら漫画や小説の見立て殺人でも成立する話で、舞台を近未来にする必要があったのかな?という疑問は拭いきれないところです。

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