ゴールド1 密室 アレックス&ノーマ・ゴールド夫妻 |
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作家 | ハーバート・レズニコウ |
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出版日 | 1987年09月 |
平均点 | 4.33点 |
書評数 | 3人 |
No.3 | 5点 | あい | |
(2013/04/30 02:33登録) 個人的には夫婦のやりとりは悪くなかったが、肝心のトリックが拍子抜けだった。ある意味もっとも現実的な解決かもしれないが・・・ |
No.2 | 3点 | kanamori | |
(2010/08/08 13:00登録) 80年代に出たコテコテの密室ミステリということで、珍品ではありますが、文章の酷さ(翻訳の問題もある)で読み終えるのが非常に苦痛でした。 密室の中の被害者と重要容疑者というシチュエーションは、多分に「ユダの窓」を意識した状況ながら、トリックはいささか平凡。 探偵役の人物造形も酷い。 |
No.1 | 5点 | nukkam | |
(2010/04/09 15:56登録) (ネタバレなしです) 米国のハーバート・レズニコウ(1920-1997)は建築技師のライセンスを持ち建築会社を設立していましたが、財政上の問題と健康上の問題(心臓発作)から作家業に手を染めるようになったそうです。ゴールド夫妻シリーズ第1作となる1983年発表の本書がそのデビュー作です。内容的にはプロットのしっかりした本格派推理小説で、密室トリック自体はそれほど印象に残るものではありませんが丁寧に謎解き伏線を張ってあり、犯行現場の緻密な描写は建築家出身の作家ならではのものがあります(見取り図を付けてほしかったですが)。建築業界という一般的にはなじみにくい舞台背景が気にならなければ読みやすい作品です。ただ問題は探偵役のアレックス・ゴールドが非常に共感しにくい人物に描かれていることでしょう。彼の発言は毒舌を通り越して言葉の暴力に近いように思えます。弱い人間に対してはそうでないとフォローが入っていますがそういう場面がほとんど描かれず、妻のノーマや容疑者に対する非難や挑発まがいの言動がしつこく描かれているのに正直げんなりしました。第12章では容疑者の1人に巧く反撃されていますが、どちらかいうと容疑者の方に肩入れしてしまいましたよ(笑)。 |