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ミステリの祭典

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だからダスティンは死んだ

作家 ピーター・スワンソン
出版日2023年01月
平均点7.00点
書評数3人

No.3 7点 人並由真
(2023/06/21 09:05登録)
(ネタバレなし)
 あらら……まんまと引っかかった(笑・汗)。

 通例のこの手のミステリの作劇なら、後半の山場に据えるような場面を早々とまくって、どんどん前倒ししてくる。思えばそれ自体がテクニックだったのだな。80年代の某・技巧派系の海外長編ミステリを思い出した。

 何のかんの言っても、スワンソンは『アリス』に続いて二冊目だが、こっちの方が面白かったかも。全体に(中略)な作品のムードも独特な感触で、地味にじわじわと染みて来る。
 
 まあヒトによっては作者の(中略)は、怒ってもいい、とは思います。
 
 あんまりものを言わない方がいい作品なので、これくらいで。

No.2 8点 HORNET
(2023/04/30 21:57登録)
 ボストン郊外に越してきたヘンと夫のロイドは、隣の夫婦マシューとマイラの家に招待された。マシューの書斎に入ったとき、ヘンは二年半前に起きた殺人事件で、犯人が被害者宅から持ち去ったとされる置き物を目にする。マシューは殺人犯にちがいない。そう思ったヘンは彼について調べ、跡をつけるが。複数視点で進む物語は読者を幻惑し、衝撃の結末へなだれ込む。超絶サスペンス!(「BOOK」データベースより)

 「隣人が殺人犯ではないか?」というサスペンスや、たどり着く真相はこれまでに何度もされてきた手あかのついたネタのはずなのだが、筆者の巧みな物語設定とストーリーテーリングでそう感じさせない(訳者もうまいのだろう)。いろんなミステリを読んできているゆえに、「まさかそのまま単純にいくものではないだろう」という見方が、一周回って面白くさせているような感じもある。
 何にせよ、期待を裏切らない出来。今後も読み続けたい、お気に入りの作家。

No.1 6点 文生
(2023/03/09 18:53登録)
隣人の男性を殺人鬼だと確信しているが、精神に問題を抱えている故に警察にも夫にも信じてもらえない女性版画家。
隣人の女性に殺人の現場を目撃されて通報されたにも関わらず、彼女に興味を持って接触を図る高校教師。
2人の関係性がスリリングなうえに、彼らに巻き込まれて錯綜する人間模様もサスペンス小説として非常に読み応えがあります。ただ、メインの仕掛けがあまりにも見え透いていたのが残念。あのどんでん返しにサプライズ感は全くなく、答えがわかっている謎に付き合わされたおかげで後半が少々冗長に感じてしまいました。物語としてはかなり面白かっただけに、その点だけが惜しまれます。

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