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ミステリの祭典

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正体

作家 染井為人
出版日2020年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 makomako
(2022/05/21 07:22登録)
 染井為人氏の小説は初めて読みました。かなり長いお話ですが、途中からは興味深々で読むのに大変ということはなく十分楽しめました。
 お話の内容としてはいってみれば連作もののような体裁です。
 殺人犯の容疑で少年ながら死刑が確定している若者が、脱走を図りその経過にいろいろな人たちとかかわるといった筋立てです。一つずつのお話が独立しているが、最後にそれが結び付いて結末となります。
 詳しくはネタバレとなるので述べませんが、力作であることは間違いありません。
 登場人物もあまり嫌味がなく、読んでいくと主人公がだんだん好ましく思えてきます。ただ主張ある作品なので読む人によっては好まないところがあるかもしれませんが、私は好ましく思いました。
 作者のほかの作品も読んでみよう。

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