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ミステリの祭典

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彼女が最後に見たものは
三ツ矢&田所シリーズ

作家 まさきとしか
出版日2021年12月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 4点 makomako
(2024/08/06 07:10登録)
こういった悲惨な社会派小説は一部の人には高評価となると思います。
私も若いころはこんなお話を根気よく読んでいたのですが、年をとるに従い読んで嫌になるお話に付き合うことが苦痛になってきました。
なんでわざわざ気分が落ち込むような話を読まされるのといった感じですかね。
こういった小説の探偵役は正義感にあふれた一徹な人が多いと思います。その方が共感しやすいですから。
本作品の探偵役はかなりエキセントリックです。
本格ものなら作り話の中での味付けのように思えますが、こういった話の探偵としてはちょっと違和感があります。
読んで疲れました。

No.2 6点 ぷちレコード
(2022/08/10 23:07登録)
クリスマスイブの夜、空きビルの一階で、ホームレスらしき女性の遺体が発見される。50代と思われたが、身元は不明。しかし女性の指紋が、前年の8月に千葉で起きた男性刺殺事件の遺留指紋と一致した。二つの事件にどんな繋がりがあるのか。
ホームレスを殺してしまう犯人の追い詰められ方は説得力十分だし、被害者は被害者で大切な存在をかばい、罪をかぶろうとする切実な思いが胸を打つ。母親を殺された過去を持つ三ツ矢の、事件関係者に寄り添うやさしさが、とりわけ印象深い。

No.1 6点 HORNET
(2022/02/26 20:41登録)
 クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルの一階で女性の遺体が発見された。捜査一課の三ツ矢&戸塚署の田所は再びコンビを組み、捜査に当たる。シリーズ第2弾。

 相変わらず飄々として謎めいた三ツ矢と、その三ツ矢に振り回される田所。読者としては必然的に田所目線となるのだが、今回は三ツ矢の不可思議さ、というか一足飛びの推理についていけない感がさらに加速。仕組みもちょっと複雑で、よく仕組まれていると思う反面、煩雑さも否めなかった。
 自分の幸せを自分で測れず、「他にどう見られているか」でしか評価できない、承認欲求とSNSという現代的なテーマで読めるところは面白かった。

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