home

ミステリの祭典

login
彼女が最後に見たものは
三ツ矢&田所シリーズ

作家 まさきとしか
出版日2021年12月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 ぷちレコード
(2022/08/10 23:07登録)
クリスマスイブの夜、空きビルの一階で、ホームレスらしき女性の遺体が発見される。50代と思われたが、身元は不明。しかし女性の指紋が、前年の8月に千葉で起きた男性刺殺事件の遺留指紋と一致した。二つの事件にどんな繋がりがあるのか。
ホームレスを殺してしまう犯人の追い詰められ方は説得力十分だし、被害者は被害者で大切な存在をかばい、罪をかぶろうとする切実な思いが胸を打つ。母親を殺された過去を持つ三ツ矢の、事件関係者に寄り添うやさしさが、とりわけ印象深い。

No.1 6点 HORNET
(2022/02/26 20:41登録)
 クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルの一階で女性の遺体が発見された。捜査一課の三ツ矢&戸塚署の田所は再びコンビを組み、捜査に当たる。シリーズ第2弾。

 相変わらず飄々として謎めいた三ツ矢と、その三ツ矢に振り回される田所。読者としては必然的に田所目線となるのだが、今回は三ツ矢の不可思議さ、というか一足飛びの推理についていけない感がさらに加速。仕組みもちょっと複雑で、よく仕組まれていると思う反面、煩雑さも否めなかった。
 自分の幸せを自分で測れず、「他にどう見られているか」でしか評価できない、承認欲求とSNSという現代的なテーマで読めるところは面白かった。

2レコード表示中です 書評