麻倉玲一は信頼できない語り手 |
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作家 | 太田忠司 |
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出版日 | 2021年04月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 6点 | makomako | |
(2021/04/28 22:42登録) この書評は多少のネタバレ気味です。すみません。 死刑が廃止され死刑囚で処刑されなかった最後の人物麻倉が孤島の私立拘置所に収監されている。主人公は麻倉の告白本を書くように依頼されて孤島に訪れる。 そこで麻倉本人から彼が犯した殺人の数々を聞くこととなる。どれもこれも悪逆非道で救いようがないのだが、麻倉本人は反省どころか当然のことと思っている。次第に監視している側の人物も実は麻倉に恨み骨髄の人物であることがわかってくる。結局麻倉は絞首刑となるのだが、その後に監視員たちがこれされ麻倉が犯人であることがわかる。 こんなお話なんですが、これって絶対無理ですよねえ。 はじめから怪しげなお話なんですが、それにしても絶対無理だなあと思って読んでいると、それなりに納得できる結論となりました。 作者は同郷の作家さんで応援しているのですが、時にとんでもないどんでん返し(本格推理のように見せておいてほんとはファンタジーだったといったような)を書かれるのでこれもその内かと心配したのですが、それほどでもなくまあほっとしました。 |