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ミステリの祭典

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退職刑事6
旧題『退職刑事5』(徳間書店版)

作家 都筑道夫
出版日1996年01月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 nukkam
(2024/05/01 08:30登録)
(ネタバレなしです) 1990年から1995年にかけて発表された退職刑事シリーズの短編8作を収めて1996年に出版された第6短編集でシリーズ最終作となりました。なお徳間文庫版のタイトルは「退職刑事5⃣」です。私は創元推理文庫版で読みましたが、巻末に作者あとがきと西澤保彦による巻末解説が付いています。これを読むと本格派推理小説としてしっかりした謎解きの作品が読めたのは「退職刑事3」(1982年)あたりまでと評価されていて、個人的に私もそう思います。本書の作品も論理性を感じさせない思いつき程度の推理で強引に解決しているような作品が多いです。作者が「思いきり、でたらめな作品が書きたくなった」という動機で書いた「拳銃と毒薬」(1993年)は衝撃度ではナンバーワンですが、あまりに型破り過ぎて拒否反応する読者の方が多いと思います。

No.1 5点 kanamori
(2010/06/28 18:35登録)
安楽探偵もの連作シリーズの最後の作品集。
すでにシリーズの打ち止めを決めていたと思われますが、これまでのパターンを外した作品が散見されます。
退職刑事が現場を見に行き、息子の現職刑事の方が安楽椅子探偵をやったりですが、最後の作品「昔の顔」が一番のパターン外しですね。というか、これは掟破りでしょう。

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