黒後家蜘蛛の会5 |
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作家 | アイザック・アシモフ |
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出版日 | 1990年10月 |
平均点 | 5.50点 |
書評数 | 4人 |
No.4 | 5点 | nukkam | |
(2015/11/02 05:47登録) (ネタバレなしです) 1985年から1990年にかけて発表された12編のシリーズ短編を収めて1990年に出版されたシリーズ第5短編集です。アシモフ(1920-1992)は本書以降にさらに短編を6作書きあげて世を去りました。このシリーズはまっとうな謎解きよりもとんち話やなぞなぞ的な作品の方がしっくりくるようで、「三重の悪魔」や「水上の夕映え」の方がチェスタトンの劣化コピーみたいな密室トリックにがっかりさせられた「秘伝」より数段楽しめました。 |
No.3 | 6点 | ボナンザ | |
(2014/04/08 17:09登録) 奇しくも最終作になってしまった本巻。 珍しく密室ものを扱ったりと最後まで楽しませてくれる。 |
No.2 | 5点 | E-BANKER | |
(2013/12/23 21:22登録) いつものメンバーがまたまた集まり、ゲストを交えて喧々諤々推理合戦を行う。ただし、いつも真相を見抜くのは給仕のヘンリー・・・。 安楽椅子型探偵の人気シリーズもついに五作目に突入。 ①「同音異義」=こういう「言葉あそび」のような作品は、本シリーズでのお馴染み。日本語に劣らず英語にも同音異義語(rightとwrightなど・・・)は多いけど、これは相変わらず日本人には推理が難しい。 ②「目の付けどころ」=師匠の大学教授が示唆したたった一つの元素はなにか、というのが本編の謎。相変わらずメンバーがああでもない、こうでもないと(無駄な)推理をするのだが、結局ヘンリーの“鶴の一声”で決定。 ③「幸運のお守り」=衆人環視のなかでの“お守り”消失事件が今回のテーマ。ある人物が持っているハンドバックが謎を解く鍵となるのだが・・・これは現場で気づきそうなものだけど・・・ ④「三重の悪魔」=②と同ベクトルのプロット。本編では元素ではなく古書が対象物。お世話になったある人物が示唆した高価な書物はなにかということで、これも古典作品に通じてないと??ということになりそう。 ⑤「水上の夕映え」=これも②④と同傾向。これまでのシリーズ作でもたびたび登場したアメリカの地名に関わる謎。“第四の海”足る存在って、普通に考えれば思いつきそうだけど・・・(これはすぐに分かった)。 ⑥「待てど暮らせど」=これは・・・ある意味子供だましのようなレベル。こんなネタで本出したらマズイだろう、ってもしかしてギャグかな? ⑦「ひったくり」=文字どおり「ひったくり」事件に端を発する事件。ただし、ひったくられたバックの中身は本人へそのまま返され、なぜかバックだけが帰ってこなかった・・・、っていう謎。まぁ、真相は腰砕け気味。 ⑧「静かな場所」=あるホテルで知り合った通称“ダーク・ホース”という人物に教えてもらったとっておきの「静かな場所」。それが思い出せず、そして“ダーク・ホース”なる人物と是非連絡が取りたいのだが・・・というテーマ。ヘンリーの解は・・・こじつけじゃねえの? ⑨「四葉のクローバー」=これも②や④と同趣向(クドイね)。要は「四葉のクローバー」が何を意味するのかを考え、当てればよいのだが・・・。これはまずまず説得力あり。 ⑩「封筒」=中身よりも封筒が失くなったのが問題・・・っていうお話。これも同傾向だな。 ⑪「アリバイ」=これはタイトルどおり、アリバイトリックが主題となる一篇。なのだが、ヘンリーがアリバイトリックを見破るきっかけとなった伏線が実に陳腐。 ⑫「秘伝」=作中にデイクスン・カーを引き合いに出し、「密室トリック」に焦点を当てたのが本編。ただし、殺人事件ではなくレシピの消失事件というのがいかにも本シリーズらしい。 以上12編。 もうここまでくれば、同じようなネタの焼き直し作品が目立つ。 さすがにネタ切れだったんだろうな。 まぁでも、本作単独であればそこそこ楽しめるかもしれない。それだけの質は整えられている(と思う)。 (特にこれがよいという作品はなかったなぁ・・・。ほぼどれも同レベル。) |
No.1 | 6点 | こう | |
(2008/10/26 23:27登録) 日本人にも推理の余地のある作品は相変わらず少ないですが「待てど暮らせど」「秘伝」「アリバイ」「封筒」は推理可能です。個人的には最後の「秘伝」「アリバイ」が好きです。 まあ全体として特に3~5はその雰囲気が楽しめる方には楽しめる作品集だと思います。尚あとがきはいかにも好きそうなデビュー直後の有栖川有栖氏が書いています。 アシモフも亡くなり未収録作品が一向に出ないことはとても残念です。 1~5全般に言えますが私はこのシリーズのファンなので甘めの評価だと思います。 |