home

ミステリの祭典

login
同姓同名

作家 下村敦史
出版日2020年09月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 5点 HORNET
(2021/11/03 23:26登録)
 取り上げた素材は面白い。現代にマッチしたものでもあると思う。が、とにかく「大山正紀」がたくさん出てきて、どれがどの大山正紀なのか、こんがらがってしまう…(まぁそれが作者の仕掛けなのだが)。そのやり口に早々に気が付いて、「これはきっとあの大山正紀なんだな」なんて推理も交えて読んでいくのだが…
 おまけに各章の時制もかなり入り組んでいて(これもあとから分かる)、うまく伏線を仕組んでいるとは思うのだが、ラストで答え合わせをするのもなかなか難儀だった(笑)。
 よく仕組まれているとは思うが、ちょっとそれに走りすぎかな?

No.1 7点 虫暮部
(2020/12/18 13:30登録)
 おぉ社会派だ。且つミステリとしてのエンタテインする味わいもしっかり取り込んで、作者はなかなか健闘したと思う。因みに、私の本名で検索を試みると、BL小説のキャラクターがまずヒットするんだよね……。

 一つ気になった点:誹謗中傷する側の行動や文言が、かなり判り易く馬鹿っぽい紋切り型になっている。それはつまり“読者が読みたがる範囲内の仮想敵”と言う作者の演出なのかなぁ、それがあの程度のものだと思われるのはあまり面白くないなぁ。現実に流用されないように、歯応えのある罵詈讒謗は自粛しているのだろうか。

2レコード表示中です 書評