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ミステリの祭典

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隠れ家の女

作家 ダン・フェスパーマン
出版日2020年03月
平均点5.67点
書評数3人

No.3 7点 ぴぃち
(2024/01/16 14:01登録)
一九七九年、冷戦下のベルリンにおけるCIA女性職員を主人公にした物語と二〇一四年のアメリカで起きた殺人事件をめぐる物語が交互に語られていくという構成である。
ベルリンやパリにおける、さまざまな工作、接触、逃走といった場面の迫力も十分だし、細部もよく描かれており、現代アメリカの探偵行の章にしても、謎が謎を呼ぶうえに意外なひねりがあるなど、一気に読ませる面白さがある。

No.2 4点 makomako
(2021/04/29 17:53登録)
スパイ小説なので名前が暗号だったり本名だったりいろいろ出てきて、外国人の名前を覚えるのが苦手な私にはなかなか大変でした。かなりの長編でなかなか読み進まず読み通すのに時間がかかり、複雑なお話が物忘れしやすい頭にはぐちゃぐちゃになってどうもよく理解できていないところが多々あります。
 それにしても強姦を繰り返す敵役スパイがなぜかやたらに権力があるのがかなり違和感を感じました。
 もう一度読めばもう少し理解できたかもしれないが、もう一度読む気は起きそうにないです。

No.1 6点 びーじぇー
(2020/09/12 20:10登録)
殺人事件を発端に素がエスピオナージに巻き込まれる形のスパイ小説。
主人公の女性アンナの現代アメリカを描くパートと、彼女の母親ヘレンが若かりし日にCIA職員として過ごした冷戦下のベルリンが交互にに描かれる。アンナのパートでは障害をもつ弟が両親を銃殺したという事件の謎を追うのだが、これが隠れ家で起きた事件を目撃する母親のパートとどのようにリンクするのかという興味で最後まで引っ張られる。
アイデアに対して物語が長大すぎる点は否めないが、諜報史の忠実を交えた作りもあいまってスパイ活動の真実が、どこにあるのかが見えてこない奥深さを感じられる。

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