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ミステリの祭典

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ふたたび嗤う淑女
嗤う淑女シリーズ

作家 中山七里
出版日2019年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 HORNET
(2020/08/10 09:58登録)
 前作の蒲生美智留に変わり、今回は美智留そっくりに整形した野々宮恭子が暗躍する連作短編。FX、出版詐欺、地面師などさまざまな手段で標的を陥れる様が描かれ、ラストには氏らしいどんでん返しも用意されている。

 一つ一つの話はそれなりに面白いのだが、全体的には前作同様のパターンをなぞっている感じで新鮮さはなかったし、やや小粒になった感もあった。
 ラストのどんでん返しは、これも物語当初から往々にして予想できるもので、「ああ、やっぱり」と感じた時点で私にはどんでん返しにはならなかった。
 なんか、各短編のつなぎ方とか、全体的な展開の仕方が真梨幸子のイヤミスに雰囲気が似ていたなぁ。

No.1 6点 蟷螂の斧
(2020/07/23 10:38登録)
「BOOK」データベースより~『類い稀な話術で唆し、餌食となった者の人生を狂わせる―「蒲生美智留」が世間を震撼させた凶悪事件から三年。「野々宮恭子」と名乗る美貌の投資アドバイザーが現れた。国会議員・柳井耕一郎の資金団体で事務局長を務める藤沢優美は恭子の指南を受け、資金の不正運用に手を染めるが…史上最恐、完全無欠の悪女ミステリー!』~

野々宮恭子が議員の柳井を狙う目的は金銭や復讐ではないのか???。このあたりが不気味ではあった。どんでん返しは、まったく考えてもいないことだったが、第一作よりは小粒。まあ、ある人物の活躍が目立ってはいたのだが・・・(笑)

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