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ミステリの祭典

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望み

作家 雫井脩介
出版日2016年09月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 8点 sophia
(2022/02/04 22:47登録)
設定が少々凝っているだけで割とありがちな少年犯罪ものかなと思って読んでいましたが、そうではありませんでした。ナイフに一喜一憂する父親、息子の無実を訴える友人に反駁してしまう母親、自分の人生が閉ざされることを何よりも恐れる妹、三者三様のパラドックスにより紡がれるドラマの結末に胸を締め付けられる思いでした。

No.2 5点 ぷちレコード
(2021/04/11 23:58登録)
家族のどの人物の気持ちも分かり、どのような結果であっても辛い。そしてネットからの情報が身近に感じ、実際に起こりうるだろうと思うと恐怖を感じた。子供たちがいつ犯罪に巻き込まれるのか、それが被害者かもしれないし、加害者かもしれない。改めて考えさせられる作品であった。

No.1 6点 あびびび
(2020/05/09 11:11登録)
雫井さんは、自分から見ればほとんど外れのない作家。これは正義感の強い息子が、正義感が強い故に陥った事件で、どの街でもこういう事例はいくらでもありそうだ。確かに息子の立場になれば、逃れようのない若さと責任感を感じる。

苦悩する両親と家族…。だが、警察に対して、あるいはマスコミに対しての不信感、対策の無さ、そのジレンマが痛いほど伝わってくる

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