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ミステリの祭典

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今昔百鬼拾遺 鬼
百鬼夜行シリーズ

作家 京極夏彦
出版日2019年04月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 6点 じきる
(2021/02/28 21:38登録)
敦子も美由紀もまぁ主役を張るには役が重いなぁ。
なんだかんだでお話はそれなりに楽しく読んだけど、サイドストーリーにしたってエノさんや多々良センセイのお話に比べると勢いに欠けるかな。

No.2 6点 人並由真
(2020/02/09 02:48登録)
(ネタバレなし)
 いつものレギュラー男性陣4人組は欠席なのだけれど、懐かしい「京極堂」シリーズの雰囲気はたっぷりでとてもゆかしかった。

 ミステリとしての骨組みにそれほど破格なところはないが、中盤から出てくる「え!?」という感じの近代史上のさるキーパーソンの意外性、さらにはおなじみの常識の枠をひとつふたつ越えたロジックによる謎解きの妙で、十分に楽しめた。
 正編のようなボリューム感がないのはもちろん残念ではあるが、これはこれで短い紙幅が良い方向に機能した一冊だとは思う。

 ところで本作の時間的な設定である昭和29年3月、不在の京極堂たちは栃木に行ってるとあるので、これって『陰摩羅鬼の瑕』の事件のことだっけ? と思ってwebで確認。
 そうしたら『陰摩羅鬼』は長野、『邪魅の雫』は神奈川なので、これこそが未刊行の『鵺の碑』の事件なのでは? というファンたちの観測がとびかっている。
 もしそうなら、これってそろそろ近刊予定にあがってくる同作のさりげない予告編……だったらイイですな(笑)。

No.1 6点 メルカトル
(2019/04/27 23:29登録)
「先祖代代、片倉家の女は殺される定めだとか。しかも、斬り殺されるんだと云う話でした」昭和29年3月、駒澤野球場周辺で発生した連続通り魔・「昭和の辻斬り事件」。七人目の被害者・片倉ハル子は自らの死を予見するような発言をしていた。ハル子の友人・呉美由紀から相談を受けた「稀譚月報」記者・中禅寺敦子は、怪異と見える事件に不審を覚え解明に乗り出す。百鬼夜行シリーズ最新作。
『BOOK』データベースより。

百鬼夜行シリーズ最新作、だけど京極堂、榎木津、関口、木場(の四兄弟)が出ない抜け殻のような百鬼夜行。それよりも新シリーズ発進ということなのでしょうか。我々は10年以上も『鵺の碑』を待ち続けているんですよ、京極さん。原発問題で出せないとかとの噂もありますが、完成はしているはずですよねえ?出版できないのなら、とっとと次の作品に着手して欲しいのですが。それは順序として矜持が許さないんでしょうね、きっと。だからと言ってこんな形でお茶を濁そうなんて、そうはいきませんよ。敦子が主役ではいかにも荷が重いんです。で、結局このようなシリーズにしては極薄の小品になってしまっているじゃないですか。
まあ、面白かったですけどね。雰囲気だけは確かに『百鬼夜行』だけど、いつもの蘊蓄や憑き物落としや先の四兄弟の絡みがないと、やはり全然物足りません。なんと言っても、このシリーズはキャラの濃さが一つのウリなわけで、それがない本作はせいぜいスピンオフとしての価値しかないと思います。勿論、作品の骨格はしっかりしていますし、フーダニット、ホワイダニットがメインの本格ミステリではあります。ありますが、スケール感然り事件の入り組み方然り、到底京極ファンが納得いく出来ではない気がします。でも、結局『河童』も『天狗』も読みますよ、そりゃあね。

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