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ミステリの祭典

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メリー・ウィドウの航海
ナイジェル・ストレンジウェイズシリーズ

作家 ニコラス・ブレイク
出版日1960年01月
平均点6.50点
書評数4人

No.4 8点 nukkam
(2016/05/08 10:33登録)
(ネタバレなしです) 1959年発表のナイジェル・ストレンジウェイズシリーズ第13作で、初心者からベテランまで全ての本格派推理小説好き読者にお勧めできる作品です。エーゲ海周遊旅行の観光船で起きた殺人事件を扱った船上ミステリーという珍しい舞台、多彩な人物描写、適度なサスペンス、論理的な推理にちょっとしたどんでん返しと伝統的な犯人当てミステリーのお手本のような作品です。

No.3 6点 ボナンザ
(2014/11/16 00:41登録)
黄金期を代表する一作。クリスティばりの真相は一読の価値有り。

No.2 6点 mini
(2012/09/18 09:56登録)
* 今年の生誕100周年作家シリーズも終りになるので、今年の私的読書テーマの1つ、”船上ミステリーを漁る”シリーズを再開することにする
この作は書評済だったんだけど、一旦削除して再登録

冒頭はギリシア観光クルーズ船に乗り込む場面から始まりワクワクさせるんだが、実は案外と船上ミステリーじゃないんだ(苦笑)
エーゲ海上の島などの観光スポットに上陸する場面が意外と多く、船上シーンは全体の半分強程
ネタバレしないように慎重に書くが、しかも謎や伏線も船上だけでなく観光名所で下船してからの舞台も絡んだりしているので、”100%純粋に船上ミステリー”とは言い難いのだ
でも関係者容疑者は全員が乗客の中に混ざっており、一応は船上ミステリーの体は成しているので良しとしよう
本格として無難に纏まっていて、kanamoriさんも述べられたような”まずまずの佳作”という表現がしっくりきますね
イネス、ヘアー、クリスピン等と並ぶ英国教養派を代表する作家ブレイクにしては普通の本格過ぎる印象
黄金時代風本格そのままな感じで、私のように作家それぞれの個性を重んじるタイプの書評子には、ちょっとありきたりだと思うな、これぞブレイクと思わせる要素が欠けている
推理分析の濃厚さと教養がマッチした「殺しにいたるメモ」と、特異なプロットを持つ「野獣死すべし」の強烈な2トップに比べると、「メリー・ウィドウ」の淡白さは否定出来ない、代表作とは呼べないでしょう
まぁ逆に言えば、型破りなものが苦手な保守的な読者には、「野獣死すべし」とかよりもこっちの方が合うかも

No.1 6点 kanamori
(2010/08/07 20:59登録)
ギリシャ周遊の観光船上の殺人を扱った私立探偵ストレンジウェルズものの後期の作品。
容疑の船客たちが、いわくありげで過去に何らかのつながりがあるという設定で、最後は関係者全員を集めての謎解きというまさに正統クラシック・パズラーそのものでした。
金持ちの未亡人など登場人物たちの造形が面白く、何気ない描写が伏線になっていて、まずまずの佳作という印象です。

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