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ミステリの祭典

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フリッカー、あるいは映画の魔

作家 セオドア・ローザック
出版日1998年06月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 7点 YMY
(2023/10/06 23:01登録)
「薔薇の名前」ほどのペダントリーはないにせよ、映画という素材を徹底的に煮詰めた、見事な思想史エンターテインメント。
このミステリには「映画についての映画」どころか、「映画を解体する映画」、「見ることの不可解な映画」なんてものまで登場して、記号論好きにはたまらないのではないか。最後の漂うような感覚もいい。

No.1 5点 蟷螂の斧
(2018/03/29 18:32登録)
(東西ベスト81位)紹介文より~『大学の映画科教授となったジョナサンは幻の映画監督マックス・キャッスルの謎を追いつづける。どう観てもB級としか評価できない作品の、なにがこんなに彼を惹きつけるのだろうか。その答えはフィルムの中に隠されていた!映画界の「闇」をめぐる虚実のあいだに、壮大な仕掛けをめぐらせた危険なゴシック・ミステリー。 』~

映画ファンにはたまらない本とありますが、ファンをマニアに変更した方がよいかも?。40~50年代の映画作品への言及が多いためです。全体的に評判は良いようですが、ミステリー的には弱い(殺人は起こりません)。またテンプル騎士団、異教徒カタリ派などの物語が挿入されますが、その関連性がミステリーファンには読めてしまう?と思いますのでこの評価としました。

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