道の果て |
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作家 | アンドリュウ・ガーヴ |
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出版日 | 1957年01月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 3人 |
No.3 | 5点 | ことは | |
(2019/08/29 01:11登録) これはあまりみるところがない。退屈はしないからこの点数だけど。 前半は恐喝されるサスペンスがガーヴにしてはスリリング。しかし、恐喝者が死んでからは、主人公が悪い方へ悪い方へもっていっていて、どうにも共感できない。舞台の大森林のイメージが湧かないのも弱いいなぁ。 ラストシーンは良い感じ。 |
No.2 | 7点 | クリスティ再読 | |
(2017/09/05 21:18登録) いつも思うのだが、ガーヴって何て読みやすい作家なんだろう! 風邪ひいて医者に行ったのだがほぼ待合+薬局で読了。ざわざわした医院待合なのに、気が付くとやたら集中してるよ...本当に、嫉妬するくらいの理想的な大衆作家だと思う。 考察すると、本作もキャラは少ない。主人公夫妻、養女、恐喝者×2、警視と6人で室内劇みたいな規模なので、キャラはしっかり描けてる。主人公は営林署の署長で森のプロ、しかも途中で山火事の鎮火にも活躍なんて幕間がある。開放的な自然を背景にして、家族のために戦う男が主人公だ。対するは養女の出生の秘密をネタに主人公を強請る恐喝者コンビ。なので主人公は正義の男なんだが、養女のために話を内輪にできれば...と思ったが最後、打つ手打つ手が裏目に出てドツボにドツボを重ねていく話である。 ナチュラリストで自然相手は得意でも、人間相手の駆け引きとか下手くそなのが、キャラのリアリティを高めてるかもしれないね。恐喝者コンビもそれぞれ個性が違い、よく描けてるわけだが、本作のイイところは、相談した警察がなかなかうまく役にたってくれない(と判断しちゃって)とついつい不満に思って、独自行動をするとさらにそれを警察に隠さなくちゃならなくなって...という心理にリアリティがあること。 なので最後の方なんて、祈るような気分で主人公が元に日常に戻れることを願ってたよ。当然ハッピーエンドなので、ご安心召されよ。 |
No.1 | 6点 | 人並由真 | |
(2017/07/25 20:38登録) (ネタバレなし) 紙幅も少なめで一気に読める家庭内サスペンスの佳作。 ページ数コストパフォーマンスを考えるなら十二分に面白い作品だけど、この作者だから最後は××××××にならないよね、という安心感がかえって緊張を削ぐ一面も…。 まあ読み手はそこに至るまでの送り手の筆の冴えを堪能すればいいんですが。 |