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ミステリの祭典

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真説ルパン対ホームズ

作家 芦辺拓
出版日2000年04月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 5点 makomako
(2015/04/29 21:36登録)
 これはよほど昔の外国探偵小説が好きな人でないとなかなか本当の面白さがわからないと思います。私は外国物はあまり読んでいないのでルパンやホームズはそれなりに楽しめましたが、続々出てくる外国名探偵は知らない人も多くちょっとしらけるところもありました。
 金田一耕助vs明智小五郎を読んだ後だったので、あれ?これは読んだことがある。といったものが2編ほどありました。発行年度を見ると金田一のほうが後なのでこの本が水増しではないのですが。

No.2 6点 江守森江
(2010/07/02 18:18登録)
作者は、博覧強記を売り物にしている為なのか、オリジナル設定な作品は脂っこくクドい欠点が目立ち、緩めなミステリ・ファンから敬遠されがちで多くの読者を逃している。
しかし、ミステリの先人に対する‘愛’は本物で、その意味で独自性を抑え込んだパスティーシュ作品に限っては弱点を解消している。
しかも、パスティーシュ作品に絶対必要な各・名探偵に対しての中立姿勢も堅持し万人が楽しめる。
あとは、読者の側が元ネタ共々楽しめばよいだけだろう。
※元ネタとセット収録した作品集だったら出版姿勢に敬意を込めて満点にしただろう。

No.1 8点 シュウ
(2008/11/13 00:53登録)
色々な名探偵が登場するパスティーシュ作品集の一作目です。面白いんですがネタバレしないで感想書くのがつらい短編が多いです(笑)

「真説ルパン対ホームズ」 この2人の競演というだけで楽しいのでトリックとかどうでも良くなってしまいます。チョイ役で夏目漱石も出てきます。
「大君殺人事件 またはポーランド鉛硝子の謎」 ファイロ・ヴァンスをはじめとして複数の探偵が集まる豪華な話です。ネロ・ウルフとか思考機械という探偵たちは初めて知りましたが。最後のサプライズはタイトルでバレバレなはずなのに気が付きませんでした。
「《ホテル・ミカド》の殺人」 これも複数の探偵が登場する話でチャーリー・チャンとかサム・スペードとか出てきますが初めて聞く名前でした。事件の真相がかなり分かりやすいのでこんなに多くの探偵が出てこなくてもと思ってしまいます。
「黄昏の怪人たち」 この本で一番楽しめました。芦辺拓はやっぱり乱歩の世界が一番合ってると思う。
「田所警部に花束を」 鮎川哲也ファンならかなり楽しめる作品だと思います。自分としてはあまり読んでないのでそれほどでもありませんでした。しかしこの密室トリックは酷いなあ。
「七つの心を持つ探偵」 まあオチは予想通りでしたがとにかく楽しいです。
「探偵奇譚 空中の賊」 黒岩涙香を真似た明治時代風の文体があまりに読みにくいので挫折しました。内容的にはすごく面白そうなんだけどなあ。
「百六十年の密室――新・モルグ街の殺人」 モルグ街の殺人の犯人は冤罪だった!という内容です。モルグ街は未読だったんですが思い切りネタバレ見ちゃいました。まあどうせ当分読まないだろうからいいや。

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