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ミステリの祭典

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木乃伊男

作家 蘇部健一
出版日2002年09月
平均点5.75点
書評数4人

No.4 7点 名探偵ジャパン
(2019/07/16 00:07登録)
蘇部健一がこんなものを書いていたとは(笑)
衝撃シーンをイラストで表現するという得意の試みは良いのですが、私が読んだものは文庫版だったため、紙が薄く、どういうシーン(イラスト)が描いてあるのか、ページをめくるまでもなく紙を透かして分かってしまいます。ここは何とかして欲しかった(透けない厚手の紙を使うとか)非常にもったいないです。
そして、話題の(?)ラストのイラスト。こ、これは……

No.3 5点 メルカトル
(2013/10/24 22:33登録)
再読です。
これ、『秘密室ボン』と同じ密室本だったのね、改めてページを開くまで思い出せなかった。でも一応、内容はうろ覚えながら、ある程度は記憶に残ってはいた。が、こんなに贅沢にイラストを描いていあることは失念していた。
特にラストのイラストはとてもいい味だしていて、小説的にも好感の持てる終わり方だったと思う。
肝心の中身は、第一部は子供向けかと思わせるほど、噛んで含めるような描き方をしており、多少じれったい印象を受けた。
特筆すべきことは何もなく、どこを取ってもイマイチって感じで、何もかもが中途半端である。
鏡の迷路での殺人だが、トリックは反則技スレスレであまり評価は出来ない。
木乃伊男の正体に重点を置いているのか、密室殺人がメインなのか、はたまた絡み合う人間模様を中心に据えたかったのか、その辺りが判然としないため、どこかしら焦点がはっきり定まっていない中途半端な感じを受けた。

No.2 5点 江守森江
(2010/07/07 17:21登録)
ノベルス出版時、講談社の密室本企画に物凄く期待したが、裏切られたと感じる作品が並んだ。
その中では密室本に意味があり、真っ当な本格だったので一応の満足感はあった。
一部のマニアが作者に求める方向とは違う作風で、ここに至るまでに一般読者を逃してきたので冷静な判断をした読者は少ない。
里中満智子(何故この仕事を引き受けたのかが作品最大の謎と言われている)のイラストが無駄遣いとも効果抜群とも言える。
ラスト1ページのイラストの意味に、自力で気付けるかが評価の分かれ目でもある(凄いと一部では大絶賛)
※付記
文庫版でも結末は袋綴じらしい。

No.1 6点 ぷねうま
(2007/11/17 06:36登録)
前作「動かぬ証拠」の手法が効果的にストーリーに組み込まれている。
ラスト1ページのイラストもただでは終わらない感が出ていて良い。
しかし、私はこのような力作を蘇部健一に求めていない。
早く次のくっさい糞をひり出して欲しい。

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