皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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しゃんさん |
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平均点: 6.75点 | 書評数: 88件 |
No.3 | 8点 | 夏の夜会- 西澤保彦 | 2002/12/27 17:14 |
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あやふやな記憶を扱ったミステリ。 昔の記憶というものはあやふやで、他人と記憶を照らし合わせてみると、話が食い違ったりする。どんどん考えていくと、記憶に矛盾があったり、無意識に捏造されていることが分かったりする。その記憶の曖昧さを上手く描けているように思う。 著者も述べている通り、普通の本格ミステリと違い、確かな記憶というものが存在しない。そのことによって何が起こるか全くわからないというはらはらどきどき感があった。 ラストも綺麗にまとまっている、という印象を受けた。 |
No.2 | 4点 | 解体諸因- 西澤保彦 | 2002/11/25 13:37 |
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バラバラ殺人事件ばかりを集めた連作短編集。西澤氏のデビュー作。 それぞれの短編で起こる事件はどれも魅力的で不思議。真相歯なんだろうと好奇心を刺激される。推理の展開と明らかになる真相は面白い。意外で、そのくせふに落ちるものばかり。お気に入りは「解体守護」「解体肖像」の二つ。 ただ、ラストは複雑すぎて、私には理解しづらかった。第一話で登場してそれきりラストまで登場してこない登場人物が、ラストに登場したりするが思い出すのが難しかった。私の記憶力が悪いのだけど。 |
No.1 | 8点 | 彼女が死んだ夜- 西澤保彦 | 2002/11/11 18:40 |
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ハコちゃん、ガンタ、ボアン先輩、タカチといった登場人物の会話や行動が風変わりで面白い。事件そのものはこういう小説ではありがちなのだが、この風変わりな登場人物たちの行動が盛り上げているように思った。 ラストはひねくれていて、驚かされた。本格推理に期待していた驚きがこの作品にはある気がする。 |