皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
北浦透さん |
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平均点: 8.07点 | 書評数: 67件 |
No.5 | 9点 | Another- 綾辻行人 | 2010/08/28 09:18 |
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21世紀を10年過ぎても、綾辻行人の《作品》は輝きを増すばかりといおうか。
大人の鑑賞に堪えうるミステリ、ホラー。 深夜、ドキドキしながら読んだ。 伏線に支えられた緻密なミステリも、《面白く》なければ読まれない。綾辻行人だからこそ、《面白く》なければいけない。 そんな高いハードルを超えるには、1000枚もの長さが必要だったということだろう。 傑作!! |
No.4 | 9点 | 十角館の殺人- 綾辻行人 | 2005/03/10 17:52 |
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初めて読んだとき、「エラリィ」「ポー」などと呼び合っているのを見て、少しひいてしまったが、中身は「大人のための」推理小説となっている。 サスペンス部分も巧みに描かれているし、ミステリーとしての迫力も備わっており、名作と呼ぶべき作品だろう。個人的にあの幕切れは非常に好きだ。 |
No.3 | 9点 | 霧越邸殺人事件- 綾辻行人 | 2004/10/20 16:15 |
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すごい。この雰囲気はすごい! 「霧越邸」というアール・ヌーヴォー調の豪華な洋館で、行われる連続殺人。怪しげな登場人物たち。嫌味でも執拗でもない衒学性。幻想すらも論理と課し、これぞ本格推理小説と快哉したい。登場人物たちも◎。 『時計館』と並ぶ歴史的傑作である。 |
No.2 | 8点 | 時計館の殺人- 綾辻行人 | 2004/10/19 22:31 |
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迷った末だが、やはり綾辻行人のベストはこの作品かなと。圧巻のトリックと整合性、中盤の怒涛のサスペンス。雰囲気も申し分ないうえ、作者の意気込みがビンビン伝わってくる。 ただ、読後感が弱いんだよな。呆気なく終わってしまうというか。不思議な作品だ。とはいっても、ミステリー史上残るべき作品であるという評価は変わらない。 |
No.1 | 9点 | 鳴風荘事件- 綾辻行人 | 2004/09/05 17:17 |
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本格推理小説の絶好のテキスト。幻想的な本格である「館シリーズ」こそ綾辻の本領だが、正統派の本格を書かせても超一流である。「意外な犯人」も、「大掛かりな謎」もこの作家には必要なかったようだ。ただただ論理の美しさで読ませる傑作。この本を読んで勉強してほしい作家が2、3人・・・。 |